想像以上に速いChatGPTの進化 新事業の「タイミング」を見極めよ

医学・行政・ビジネスの観点から医療・ヘルスケア業界の事業戦略を考える本連載。生成系AIの進化は急速で、医療・ヘルスケアを含め、あと数年で知的労働の代替が行われるだろう。こうした技術の進化を見極め、新規事業の「タイミング」を捉えることが重要になっている。

新規事業開発をするときには、そのタイミングがとても重要です。ChatGPTをはじめとする汎用AIや生成系AIが大きく社会と価値観を変えてきています。現在はAIの精度としても不十分であったとしても、あと数年で今までは知的労働者の仕事とされていたものを代替していくでしょう。AIの権威であるレイ・カーツワイル博士が「シンギュラリティが来るのは2045年」と予想していましたが、これが想像以上に早く、あと数年で今とは全く違った社会になっていると考えられます。

人間同様「学習」できるAIが
医師の幅広い業務を代替へ

このような変化が予想されているのは医療領域でも同じです。例えば、ChatGPTがさらに一般的に、かつ高精度になると、医師が患者さんからその症状や病歴を聞く「問診」はAIによって代替されていく可能性が高いでしょう。ChatGPTなどの生成系AIは文章の要点抽出が得意です。今はチャットもテキスト入力ですが、これが音声でも入力できるようになると活用も増え、医師が行っている問診プロセスにそのままAIが入っていくことが考えられます。

医師の学習過程をなぞることができる生成系AI。医師と同等以上の診断精度を持つAIの登場は時間の問題だ(写真はイメージ)

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