サイバーリンクス シェアクラウドの確立とM&Aで差別化に成功

食品流通業と官公庁に特化したクラウドサービスを展開するサイバーリンクス。継続的に利益が得られるストック型ビジネスを軸としつつ、近年はトラスト事業に参入し、新たな成長ドライバーの創出も手掛ける。これまでの事業発展の経緯や現在の成長戦略を、代表の村上恒夫氏に聞いた。

村上 恒夫(株式会社サイバーリンクス 代表取締役社長)

時代に先駆け、2005年から
クラウドサービスを提供

サイバーリンクスは、和歌山県和歌山市に本社を構えるクラウド系情報処理サービス会社だ。事業セグメントは食品流通業向けの「流通クラウド事業」を中心に、行政や学校、病院向けの「官公庁クラウド事業」、マイナンバーカードを活用した「トラスト事業」、ドコモショップを運営する「モバイルネットワーク事業」の4事業に分けられる。特に流通クラウド事業では、クラウドという言葉がまだ一般に知られていなかった2005年から、食品スーパー向けに基幹システムの開発・提供を手掛けてきた。

「当社が提供するクラウドサービスの強みは、ユーザーが共同利用する『シェアクラウド』だという点です。ソフトウェア・ハードウェアはもちろん、システムの維持・運用サポートのほか、ソフトウェア保守サポート、システムバージョンアップなどすべてを共同利用していただくことで、高機能・高品質・低価格なサービスを実現しています」とサイバーリンクス代表の村上恒夫氏は語る。

同社の創業は、1956年。経済白書に「もはや戦後ではない」と記され、技術革新時代の到来と言われたこの年、村上氏の父である村上正義氏が、まだ普及が進んでいなかったテレビの組立・販売・修理の事業を開始した。技術力が評判を呼び、1964年からは松下通信工業の代理店として、官公庁向け無線設備の販売・保守事業に乗り出した。

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