教育DXで実現すべきは、個別最適ではなく「協働最適」
最新のデジタルテクノロジーを活用し、教育を変革する教育DX。次世代の都市であるスーパーシティの実現のために必要な教育分野のDXとは何なのか。ICT授業のための授業支援クラウド「スクールタクト」を提供し、全国の学校の学びの革新をサポートしているコードタクト代表の後藤正樹氏に聞いた。
スーパーシティは
社会関係資本を生み出す場所
文部科学省のGIGAスクール構想やコロナ禍のオンライン授業の浸透などで、耳にする機会が増えた教育DX。スーパーシティの実現のために必要な教育DXとは、どのようなものなのか。授業支援クラウド「スクールタクト」を提供しているコードタクト代表の後藤正樹氏は、「スーパーシティの中で学校は社会関係資本、ソーシャルキャピタルと言われますが、そうしたものを生み出していく場所として私は捉えています」と語る。
「よく『現代になって核家族化が進んでコミュニティが分断された』というような話がありますが、そうしたものを都市計画から含めて考え、コミュニティを復活させていく場ということです。その時に大切なのは、良いコミュニティを作るにはどうすれば良いのかという実際の経験学習みたいなもの。それを経験する上で、絶対みんながその場所を通るという意味で、学校というものがあります。それが、いわゆるスーパーシティと学校の関係性だと思っています」
では、「良いコミュニティとは何か」を知るための学校教育において、DXにおける課題とは何なのだろうか。ICTを活用した教育というと、従来の「同じ時間、同じ場所に人を集めて知識をインプットするという学び」に対し、1人ひとりに合った学び、個別最適な学びだと一般的に考えられがちだ。しかし、「それも本質的には、脳にインプットするという学習観が効率化しただけ」だと後藤氏は語る。
「実は人と一緒に学ぶこと自体が1つの大きな学びで、どうすれば異なる意見を合意に導けるかといった話は、1人で学んでいては学び得ないものです。スーパーシティを創る時には、そうした学びが重要な要素となります」
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