スカパーJSAT 宇宙事業とメディア事業の融合を目指す

宇宙事業とメディア事業を2本柱に、通信と放送を融合したサービスを提供するスカパーJSAT。民間企業として日本で唯一、アジアでは最大の衛星通信事業者として、未来に向け、どのようなビジョンを描くのか。同社の成長戦略や人材戦略、目指す姿について、米倉英一社長に聞いた。

米倉 英一(スカパーJSAT 代表取締役執行役員社長)

1989年に日本初の民間通信衛星「JCSAT-1」を打ち上げて以来、30機以上の衛星を活用し、衛星通信や衛星放送を提供してきたスカパーJSAT。メディア事業は有料多チャンネル放送サービス「スカパー!」で馴染み深いが、宇宙事業でも自治体・企業の災害対策や航空機・船舶向け回線提供で多くの顧客を持つ。例えば、国内航空会社の飛行機内でWi-Fiが使えるのも、スカパーJASTの衛星のおかげだ。

コンテンツプロバイダから脱却

メディア事業について米倉英一社長は「コロナ禍で、今後の方向性が色濃く見えた1年でした」と語る。特にエンタメ関連ではプロスポーツやコンサートの延期・中止が相次いだため、「スカパー!」加入者数は伸び悩み、巣籠需要もさほど獲得できなかった。

90年代、衛星を導線にしたコンテンツ、150チャンネルもある「スカパー!」の魅力は猛烈にあった。しかし、YouTubeやNetflixなどのOTT(オーバー・ザ・トップ)サービスが台頭している現在、「衛星を導線としたコンテンツプロバイダだけではもはや勝負にならない」と米倉社長は認める。「OTTサービス事業者とは競争せず、むしろコラボレーションしながら成長を目指していきます」

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