デジタル社会を牽引 こだわるのはナンバーワンサービスの提供

グループの持ち株会社体制への移行に伴い、インターネットインフラ事業とネット広告・メディア事業を束ねGMOインターネットが発足した。契約件数が865万件に上る継続課金型サービスと、生成AIの普及やビッグデータ時代を見据えた「GMO GPUクラウド」などのサービスを展開。新規事業に果敢に挑んでいる。

伊藤 正(GMO インターネット 代表取締役社長執行役員)

日本のインターネットを支える
売上の8割超が安定したストック収益

GMOインターネットグループは、熊谷正寿氏が1991年に創業したボイスメディアからスタートしたインターネット総合企業だ。1995年にはインターキュー株式会社に商号を変更してインターネット事業を開始。2005年にはGMOインターネット株式会社に商号を変更し、東証1部上場を果たす。創業後はインターネットインフラ事業から金融、広告、メディアなど多岐にわたる事業を展開してきた。

熊谷氏の「100年単位でグループを継続的に成長させるための仕組みを作る」という思いから、2022年9月に商号をGMOインターネットグループ株式会社に変更し、持株会社体制へ移行。そして、2025年1月にプロバイダーやドメイン、クラウドサービスなどを手がけるネットインフラ事業とネット広告・メディア事業を統合し、事業会社として、伊藤正氏が社長を務める新生GMOインターネット株式会社が誕生した。「まずはインフラ事業と広告・メディア事業でシナジー効果を追求していきたい」と、伊藤氏は語る。

同社の収益を支えるのは、プロバイダー、ドメイン、レンタルサーバーなどネットインフラ事業における岩盤ストック収益。これは、「無くならない、無くてはならない、かつ継続課金の商材による収益」を指す。そして、その顧客数は現在865万件、売上の8割超を占める。「継続課金型のサービスを利用するお客様の数が毎年増えており、安定した収益基盤を築けているのが何よりの強み」と伊藤氏は話す。そのために欠かせないのが、スペック、料金、カスタマーサービスの質などにおいて群を抜くナンバーワン商品の存在だという。同社の社員の6割弱を占めるのがエンジニア、クリエイターのパートナー(社員)。彼らは、岩盤ストック収益となる商品の継続率、シェアを高めていくために常に技術、サービスのレベルを改善し続けている。

国内シェアNo.1のドメイン公式登録サービス「お名前.com」。アジア初のレジストラとして、累計3500万件以上の登録実績を誇る

「今の時代はインターネット上ですぐに比較ができる。スペックの比較をしてよい方を選ぶのが自然の流れであり、ナンバーワンでなければお客様は年々減っていってしまいます。同時に、商品のスペック・価格がナンバーワンであれば、営業担当も自信を持って売ることができます。ナンバーワンならではのありがたみを一度経験すると、仮に転落したとしても必死で取り戻そうとします。だからこそナンバーワンを取ることはビジネスで勝ち抜く上で非常に重要なのです」。

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