SDGs目標9の達成を目指して 製造業を育成強化する挑戦
製造業は研究開発を通じたイノベーションの源であり、多くの人に仕事と所得を与える面からも重要だ。より付加価値の高い製品がつくれるように製造業が進化すると、他の産業への波及効果も大きい。ここではアフリカ、インド、メキシコ、ブラジルにおける製造業振興の取組を紹介する。
工業化は持続可能な成長のカギであり、製造業の重要性は増している。過去の歴史を振り返っても、製造業のイノベーションにより、環境負荷は低減され、かつ人々の暮らしは豊かになってきた。このため、持続可能な開発目標(SDGs)9は「産業と技術革新の基盤をつくろう」で、特に後期開発途上国(LDCs)において、産業の基盤になるインフラへの投資や支援を呼び掛けている。
国連の工業開発機関(UNIDO)は2021年、目標達成に向けた各国の産業の成長をモニターするため「SDGs-9産業指数(SDG-9 Industry Index)」を作成した。①GDPに占める製造業付加価値割合(MVAsh)、②1人当たり製造業付加価値(MVApc)、③全産業就業者数に占める製造業就業者数の割合(EMP)、④製造業付加価値当たりの二酸化炭素(CO2)排出量、⑤中・高度な技術を用いた製造業からの付加価値が、製造業付加価値の中で占める割合(MHT)の5つの側面から評価するもので、ランキング上位は先進国が占めている。LDCsでは、指標を算出するためのデータ収集から着手しなければならない国もある。それでもUNIDOは同指標を毎年算出し、開発計画の立案や支援プログラムの策定・評価の面で役立てようとしている。
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