震災の光景を社会と共有 取材映像を社会の公共財として生かす

2025年に開かれる大阪・関西万博の「参加型万博」を体現する取り組み「TEAM EXPO 2025」。朝日放送グループHDは、阪神・淡路大震災から25年目の2020年1月、当時の映像をWEB上に公開した。アーカイブ制作にかかわった3氏は、災害の教訓を後世につなぐ気づきの場にしたいと考えている。

髙谷充重(朝日放送グループホールディングス 総務局CSR推進部 部長)
岡元昇(朝日放送グループホールディングス 総務局CSR推進部 エキスパート)
木戸崇之(エー・ビー・シー・リブラ〈朝日放送テレビから出向〉)
聞き手:小宮 信彦(事業構想大学院大学 特任教授 電通 ソリューション・デザイン局 2025事業推進グループ統括チーフ・ビジネス共創ディレクター)

 

阪神・淡路大震災時の映像アーカイブを作成した岡元氏、木戸氏、髙谷氏(左から)

小宮 今回の震災映像アーカイブの企画はどのような経緯でスタートしたのでしょうか。

岡元 2019年7月頃に当社のCSRの基本方針の1つ「明日の暮らしへ」のテーマで環境や防災の切り口から取り組みを考えていたのですが、翌20年がちょうど阪神・淡路大震災から25年の節目であることからそのテーマで何かできるのではと思いました。

髙谷 企画立ち上げ当時、部長だった岡元から「震災で何かできないか?」との話を受けて、私は、朝の情報番組の担当でかつて報道記者だった木戸が以前から震災に関心を持っていたことを思い出し、相談しました。すると「震災時に撮りためた映像データを一般公開するアイデアを温めていた」と言うんです。

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