2040年に1兆ドル市場 広がる宇宙ビジネスの領域と機会

日本政府は2023年6月13日に宇宙基本計画を閣議決定し、2030年代早期に国内宇宙産業の市場規模を2020年比2倍の8兆円に増やす方針を打ち出した。世界で盛り上がる宇宙ビジネスの参入機会はどこにあるのだろうか。

商業宇宙旅行の開始などで
広がる宇宙ビジネスの市場

2023年6月29日、ヴァージン・ギャラクティックは初の商業宇宙旅行に成功した。空中発射母機に吊り下げられた宇宙船「VSS Unity」は、高度約1万3500mで母機から切り離され、弾道ロケットで最大速度マッハ2.88まで加速、高度85kmまで上昇して準軌道飛行(サブオービタル飛行)を行った。乗客は数分間の微小重力状態を経験した後、無事地上へ帰還した。チケット代は1人45万ドル(約6500万円)。高額な料金にも関わらず、すでに予約は800人を超え、8月11日には早くも第2回目を実施した。同社は今後、宇宙旅行を毎月実施する方針だという。

ヴァージン・ギャラクティックは2023年6月から商業宇宙旅行を開始した

宇宙開発は冷戦終結後、米ソ二極構造から多国間競争へと移行し、同時に、宇宙開発は国家主導から官民共創へとその担い手が広がった。通信・観測・測位など、宇宙システムによるサービスは日常生活に定着し、冒頭に紹介した商業宇宙旅行のように、新たな宇宙ビジネスが次々と登場している。

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