加藤えのき えのきを通じて新たな食文化・食生活を創造
宮崎県宮崎市で、西日本最大級のえのき生産工場を運営している加藤えのき。ミカン農家から転業して、約50年。寒冷地域が主力産地であるえのきだが、南国宮崎の不利な条件にも関わらず、地道な工夫の積み重ねで着実に成長を遂げている。同社社長の加藤修一郎氏に、同社の発展経緯を聞いた。
ミカン農家から転業し、えのき生産に取り組む
宮崎市高岡町の山道の道路沿いに、大きなレストランか図書館のようなガラス張りの建物が見える。2021年の夏に完成したばかりの加藤えのき新社屋だ。2代目社長の加藤修一郎氏が真新しい社屋を案内してくれた。
「時々レストランと間違えて中に入ってこられる方もいます。1階の吹き抜けの空間は、スタッフの休憩スペースです。お弁当を食べたり、休憩時間に休んだりできます」
スタッフは女性が多く、弁当持参のスタッフも多い。厨房スペースには、業務用冷蔵庫や電子レンジ、自動販売機、給湯器などが備え付けられている。将来、実際にレストランとして営業することも可能な仕様で設計されているという。1階は受付を兼ねた開放的な事務所で、2階には研修もできるラウンジがある。その奥は、外国人技能実習生のための寮となっている。
「2005年に社長に就任してから、一貫して工場の生産設備増設に集中投資し続け、力を注いできました。規模拡大とともにスタッフの数が増えていく中で、スタッフ全員にアンケートを取りました。その中に、休憩室が狭い、トイレが少ないといった働く環境に対する声が多くありました。一番身近なスタッフたちがそういう不快な環境で働いていることに気がつかされて、大いに反省しました。ちょうど、建屋を増築する必要性がありましたので、思い切って、社員が笑顔になれるような空間をしっかりと作ろうと決断しました」
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