大規模な低酸素環境で殺虫 窒素ガス置換技術を農研機構が開発

(※本記事は「JAcom 農業協同組合新聞」に2025年6月12日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)

農研機構は、窒素ガス置換により、酸素濃度0.1%、温度30℃の条件を4日間維持することで、貯蔵穀物の害虫を殺虫できる技術を開発した。化学くん蒸剤に替わる環境に優しいガス置換殺虫技術として植物検疫を含め広範囲に適用できる。特に穀物、乾燥食品原料、香辛料に対して薬剤を使わない大規模な殺虫に応用が期待される。

図1:規模低酸素庫の外観
図1:規模低酸素庫の外観

輸入穀物等の植物検疫では、倉庫やサイロでの大規模殺虫にあたり臭化メチルやリン化アルミニウム剤等のくん蒸殺虫剤が使用されている。これらの薬剤の使用には、地球環境(オゾン層)の破壊、薬剤抵抗性害虫の出現、薬剤の残留に対する課題がある。

続きは無料会員登録後、ログインしてご覧いただけます。

  • 記事本文残り71%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。