2021年7月号
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SDGs経営アップデート

急速に求められるビジネス領域の人権対応 機会を事業に変える

月刊事業構想 編集部

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SDGsやESGの普及とともに、企業に対し児童労働や人種差別の排除などを求める動きが増えてきた。昨年10月には日本政府が「『ビジネスと人権』に関する行動計画」を策定、ビジネスにおいて人権を考慮することが必須となっている。「ビジネスと人権」に関する動向をまとめた。

近年、事業活動に付随する強制労働・児童労働、雇用に際しての性差別や人種差別などに対して厳しい目が向けられている。

これは日本国内でSDGsやESGの認知が進んできたことと関連しているが、国際的に見るとこの動きは2000年代初頭から強まってきた流れである。

2000年、当時の国連事務総長であるコフィー・アナン氏の呼びかけで発足した国際的な企業イニシアチブ、国連グローバル・コンパクトは、持続可能な成長を実現するために企業が取り組むべき10の原則を定めている。その中では人権の尊重(原則1)や人権侵害への非加担(原則2)のほか、強制労働の排除(原則4)や児童労働の廃止(原則5)、雇用と職業の差別撤廃(原則6)などが謳われており、原則の半分は企業と人権にかかわる内容。ビジネスのグローバル化が進む中で、企業活動が人間の基本的権利である人権に対し大きな影響を与えるようになった背景がうかがえる。

また、2006年には金融業界に対して社会的に責任ある行動を実践する企業への投資を推進する「責任投資原則(PRI)」が発足し、投資家から企業へ人権対応を促す動きが強まった。近年注目を集めているESG投資でも、人権はS(社会)に対応する領域として認識されている。

2011年には国連で①国家の人権保護義務、②企業による人権尊重の責任、③救済へのアクセスの3つを柱とする「『ビジネスと人権』に関する指導原則」が承認され、各国・各企業に対し、より一層の人権擁護が求められることとなった。これ以降、EU加盟国を中心に「現代奴隷法」(英国・2015年、豪州・2019年)や「紛争鉱物規則」(EU・2017年)など、企業活動や金融活動による人権・社会への悪影響を規制する法整備が進んできている。

図 「ビジネスと人権」に関する行動計画・分野別行動計画

出典:参考資料3より抜粋

 

日本企業に
期待されていることは?

こうした流れを受け、わが国で昨年10月に策定されたのが「『ビジネスと人権』に関する行動計画」だ。行動計画は前提となる基本的な考え方と分野別の行動計画から構成されており、日本企業には、規模や業種にかかわらず、国際的なスタンダードをふまえて人権を尊重したビジネス活動を行うことが求められている。

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