なぜZ世代は中間管理職を敬遠するのか 昇進に対し前向きになってもらう方法とは
(※本記事は『THE CONVERSATION』に2024年10月29日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)
Z世代は今後、地球上で最も人口の多い世代になる見込みで、その影響力はすでに働き方の未来に影響を及ぼしている。彼らは最も高学歴で、かつ人種や民族の多様性にも富んだ世代の1つとして、働き方やリーダーシップに対する新しい視点、新しい期待をもたらしている状況にある。
初の真の「デジタルネイティブ」世代としても知られるZ世代は、テクノロジーやソーシャルメディアにどっぷり浸かって育ったので、現代社会において自然に有利な立場にある。しかし、デジタルスキルの高さだけがZ世代の特徴ではない。
国際的な調査によると、Z世代を真に際立たせるものは、野心、起業家精神、金銭感覚、倫理的消費への関心、そして強い社会的責任感だ。Z世代にとって仕事は単なる収入源ではなく、より高い目的にコミットする場である。Z世代は自分の貢献度やウェルビーイング、使命感との一致などを重視し、人間中心の組織で最大の力を発揮する。
Z世代は、形式的な権威ある役職に頼ることよりも専門知識を通じてリードすることを優先する、というように、リーダーシップ像も再定義している。最も顕著な傾向は、中間管理職(ミドルマネジメント)に就くことに消極的になっていることだ。これは「意識的な管理職拒否(consciously unbossing)」と呼ばれている。
この大きな変化は、ビジネス界の多くの人々に驚きをもたらしている。
中間管理職(ミドルマネジメント)は戦略と実行が交わる場所
中間管理職は、組織において重要な役割を果たしている。企業の大局的な戦略と日常業務の橋渡しを担っている。
日常業務を監督するための管理者とは異なり、中間管理職はチームのパフォーマンスを管理すると同時に、より広範な組織戦略の実行の責任も担う。この役職は、戦略的ビジョンと実務が交わるダイナミックな役割である。
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