自治体のコンテンツクラウド活用 情報管理や働き方の改革を実現

企業向けクラウド型コンテンツ・マネジメントプラットフォームのBoxは、自治体の行政文書管理にも柔軟に対応できる。メールに代わる形での情報共有が可能になるほか、充実した管理機能により、コラボレーションも安全に運用できる。

米カリフォルニア州に本社を置くBoxは、「人と組織の働き方を変革する」というミッションを掲げる。2005年の創業以来、人々が簡単に、どこからでも必要な情報に安全にアクセスでき、誰とでもコラボレーションできる環境を提供する事業を展開してきた。

行政文書のライフサイクルに
合わせたサービスを提供

企業向けクラウド型( SaaS)コンテンツ・マネジメント・プラットフォームのBoxは現在、世界の約10万社に利用されている。Boxの大きな特長の1つは、どのプランでも容量無制限で利用できることだ。また、管理機能が充実しており、共有権限を細かく設定できるため、自治体が民間企業とファイルの送受信を行う際も、安全な運用が可能になっている。

このような特長は自治体の行政文書管理に適している。行政文書の電子的管理では、フォルダ作成、ユーザーやコンテンツの監理・制御、アクセス権設定、メタデータの自動付与、年限管理、破棄のような文書ファイルのライフサイクルに合わせたソリューションが重要となる。

官公庁におけるBox活用のアイディア

自治体や官公庁の通常業務だけでなく、災害時などにもBoxは活用できる

出典:Box Japan

 

「行政文書に関して、Boxをお使いいただければ、ワンストップで、作成から保存・破棄までを管理できます。自治体職員の方々は行政文書ファイルや動画ファイル、音声ファイルなど様々なコンテンツをお持ちで、それらをあたかもファイルサーバーのようにBoxへ預けられるということです」。

同社日本法人のBox Japan、官公庁営業部・部長代行の市丸洋行氏はこう説明する。Boxはインターネット環境下で、様々なデバイスから安全にアクセスできる。端末からBoxにアクセスする際は、ファイルごとに発行されるURLをクリックするだけで表示される。また、そのURLを渡せば、組織内外の人たちとファイルを安全に共有できる。

「外部機関とファイルを共有する場合、従来はインターネット端末から無害化して総合行政ネットワーク(LGWAN)環境へ持ってきましたが、Boxを使えばLGWAN-ASPで既に無害化されたファイルを入手できるとともに、大容量ファイルをBoxに格納するだけで外部と共有できます。Boxはこの共有を安全かつ効率的に行えるというのがポイントです」。

メールに代わる新たな情報共有

「2018年から、内閣官房人事局では働き方改革をどのように進めれば良いかという議論を重ね、様々な課題意識が出てきました。主な課題としては、メールに代わる情報共有ができないか、コンテンツや行政文書ファイルを適切にバージョン管理できないかといった点が挙げられます」。

Boxではこれらの課題を解決できる、様々な機能を提供している。メールへファイルを添付することによる情報共有では昨今、パスワード付きZip暗号化ファイル送信に関する「PPAP」といわれる問題も取り沙汰されている。

「自治体の方々は業務で非常に多くのメールを受信しており、メールからの脱却は難しいと考えておられると思います。しかし、国や県から市区町村への通知では、メールを使わずにBox上ですべて通知を管理することも可能です。例えば、県でその仕組みを作り、県内の市町村の方々に権限を与えて情報共有することもできます」。

一方、外部組織の人に情報を渡す場合には、現場での紙による資料閲覧にとどめる必要が生じることもある。このようなケースに対してはまず、閲覧する資料へのアクセスに使うURLを「表示のみ」に設定し、ダウンロードを禁止することができる。また、URLを一定期間だけしか閲覧できないようにする設定も可能だ。さらに、閲覧者がスクリーンキャプチャーを撮った場合には、いつ誰がそれを撮ったかがわかる電子透かしを加える機能も実装している。

常に最新版のデータを
共有・共同編集

行政文書の適切なバージョン管理という課題に対しても、Boxは解決策を用意している。

「従来はまず0.1版を作って査閲してもらい、次第に版を上げて最終稿まで持っていき、版が変わるごとにファイル名を変える必要がありました。しかし、容量無制限のBoxでは、過去の版はすべて保存されるほか、自動的に版数管理も行われます。さらに査閲の際は、Box上で加筆修正の指示命令などを出すこともできます」。

作成した文書はBoxに投稿すれば、関係者には自動で通知のメールが送信される。手持ちのスマートフォンなど外部の端末を使って文書を閲覧、編集することもできるため、その都度、事務所に戻って仕事をする必要もなくなる。

プロジェクト会議の議事録作成では、Box Notesの機能を使えば、参加者が皆、同時にアクセスして共同で編集することもできる。「自治体の場合、様々な会議を開き、何度も文書を印刷して配布するという準備も多々あったと思います。しかし、Boxで議事録作成や会議の準備を行えば、途中で何度も印刷して配布する必要もなくなります」。

また、メールを使ったやり取りで誤送信が起きた場合は、ただちに送信先と連絡を取り、削除してもらう必要が生じる。しかし、Boxを使ったやり取りではファイルの共有リンクを送るだけなので、誤送信がわかった場合もリンクを無効化すれば、アクセスできなくなる。さらに、リンクの無効化までに誰がファイルにアクセス、ダウンロードをしたのかについてもアクセス履歴で確認することもできる。

こうしたBoxによる情報の管理活用は有事の際にも有効だ。災害発生時には、被害状況の把握や画像・動画の管理・共有、罹災証明書発行の管理などの情報を庁内・庁外で共有する必要がある。

「イノベーションが求められる時代、様々な関係者間でのコンテンツの管理・共有・共同作業を安全かつ効率的に進められるお手伝いがBoxを通じてできたらと思います」。

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