ビッグデータで渋滞対策 官民連携で広がるETC2.0活用

交通渋滞は日本のあらゆる地域にとっての課題だ。近年、ビッグデータやセンシングなどのICTを活用し、渋滞緩和や交通事故防止を目指す官民の取り組みが本格化してきた。国が推進するITS(高度道路交通システム)の展望を中心に、ICT活用による渋滞対策の最前線を紹介する。

日本における渋滞損失は年間約50億人時間に達する(写真はイメージ)

渋滞損失は移動時間の4割

道路は人・モノ・情報の移動を支援する、あらゆる生産活動の根幹であり、交通渋滞は解決を急がなければならない深刻な課題だ。

国土交通省によれば、日本における渋滞損失は年間約50億人時間となり、約280万人分の労働力に匹敵するという(2012年プローブデータをもとに試算)。渋滞損失は移動時間の約4割に相当し、欧米の主要都市における渋滞損失が移動時間の約2割であることを考えると、日本の渋滞がいかに深刻かわかるだろう。また、日本は都市部(3大都市圏)だけでなく地方部でも渋滞が頻発に発生している。

こうした渋滞や交通事故などの道路交通課題の解決を目的に、政府・国土交通省は、最先端のICTを活用して、人と道路と車両とを一体的に運用する新しい道路交通システムITS(Intelligent Transport Systems:高度道路交通システム)の構築に過去20年以上に渡って取り組んできた。

ITSの推進は1996年に関連5省庁(当時)が中心となって始まり、1999年には9分野から成るITSシステムアーキテクチャが策定・公表された。これに基づいてカーナビゲーション、ETC、安全運転支援、交通管制、道路管理、公共交通運行管理、商用車運行管理、歩行者支援、緊急車両管理の各サービスや技術が一体的に導入されてきた。

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