2020年11月号
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政府DX戦略は、新ビジネスの宝庫

マイナンバーカード普及で市場拡大 日本のデジタルIDを先駆ける

日下 光(xID 代表取締役CEO)

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日本でいち早くデジタルIDアプリを展開するスタートアップ、xID。同社は、先進電子国家であるエストニアで知見・経験を培い、マイナンバーカードを活用した独自のデジタルIDを開発した。日下光CEOは、デジタルIDが普及した先にある、日本のデジタル・ガバメントの可能性を見据える。

デジタルIDで何が実現するのか

「日本で唯一、マイナンバーカード関連事業にフルコミットする企業」を標榜するスタートアップがxID(クロスアイディー)だ。同社が今年4月にリリースした「xID」アプリはマイナンバーカードと連携し、手軽な本人認証を実現する。

初回登録時にマイナンバーカードに格納されている基本4情報(氏名、住所、性別、生年月日)をスマホのNFC(近距離無線通信)経由で読み取り、マイナンバーカードと「xID」アプリを紐付ける。そして、暗証番号や生体情報を設定すると、さまざまなオンラインサービスがパスワード入力不要で安全に利用できるようになる。

日下 光(xID 代表取締役CEO)

今後、「xID」などのデジタルIDが普及すると、どのような社会が実現するのか。xIDの日下光CEOは、次のように説明する。

「『xID』は、デジタル世界でユーザーの同一性・本人性を担保します。つまり、『このサービスを使っている日下さん』と『あのサービスを使っている日下さん』が、同じ『日下さん』であることを担保する。それが実現されると、いろいろなことが便利になるのは自明です。例えば私も、これまでの人生で何度も名前や住所、生年月日などを入力してきましたが、デジタルIDがあれば、別のサービスを利用する場合でも再度の情報入力などが不要になる。また、金融機関の与信管理コストが下がるなど、企業側にもメリットがあります」

デジタルIDアプリ「xI D」。マイナンバーカードを認証した独自のIDを生成、様々なオンラインサービスがパスワード入力不要で利用できるようになる

エストニアに住み、
電子国家を実体験

xIDが国内でいち早くデジタルIDアプリを展開できたのは、電子国家として知られるエストニアに拠点を置いていることが大きい。xIDは2012年の創業時からブロックチェーン技術を手掛けていたが、日下CEOはエストニアではブロックチェーン技術が活用されていることを知り、2017年から日本とエストニアでの二拠点生活を開始した。

「エストニアでは電子政府が実現されていますが、それは目に見えないインフラであり、実際に現地に住まないと、そのすごさを肌で体感できないと思ったんです。そして現地に住んで感じたのは、サービスのコアにはデジタルIDがあることでした」

日下CEOはエストニアでサービス実装の経験を積み重ねていたが、2018年には、日本政府もデジタル国家を目指す方針を明確に打ち出し、エストニアが先進モデルとして参照されるようになった。

「日本にも間違いなくエストニアのような仕組みができる。そう考えて、改めて日本を振り返ると、日本にはマイナンバーカードがありました。しかし、日本にはマイナンバーカードをアプリ化するところが不足している。日本とエストニアの両方のマーケットを知っていることで、必要なものが見えてきました。私たちはブロックチェーン技術も活用し、2年程前からデジタルID事業の準備を進めてきました。今、ようやくスタートラインに立てたと感じています」

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