2017年2月号

地域プロジェクトのデザイン

ソニーPCL×函館市 テクノロジーで「街の力」を引き出す

ソニーPCL 株式会社

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函館市は10月、中心市街地活性化を目的とした「はこだてみらい館」「はこだてキッズプラザ」をオープン。最先端のテクノロジーを活かした展示や教育プログラムを提供しており、施設は早くも市民や観光客で賑わい、まちに変化が生まれている。

「はこだてみらい館」の目玉である、縦2.4m横14.4mの高精細LEDディスプレイ「メディアウォール」

最先端技術で函館に賑わいを創出

再開発が進むJR函館駅前に、家族連れや観光客が楽しめる新たなランドマークとして、今年10月に開館した公益施設「はこだてみらい館」と「はこだてキッズプラザ」。人口減少、少子高齢化、中心市街地の空洞化という問題を抱える函館で、世代を超えた賑わいを創出し、まちの未来を育てる施設として期待が寄せられている。

両施設の共通テーマは「オドロクチカラ」。壁一面にイカの群集シミュレーションを映し出す巨大なLEDディスプレイ、3Dプリンターでものづくりができるラボラトリー、雲形の巨大なネット遊具など、随所に知的好奇心を刺激する仕掛けが用意されている。科学をベースとしたコンテンツやワークショップなどを通じ、函館の子どもたちの探求する力を育てていく。

「はこだてみらいプロジェクト運営グループ*」の一員として、施設運営の一翼を担うのはソニーPCL。最先端の映像技術を駆使し、コンテンツ制作、イベントや展示会・ショールームの企画から施工、運営など、プロモーションやブランディングを総合的に手がけている。

ソニーPCLにとって地域活性化事業は「はこだてみらい館」が初の試みだ。クリエイティブ営業部の伊藤隆嗣氏は、「映像や音響、インタラクティブなどの先端技術は、技術そのものの利用だけでなく、施設づくりやまちづくり、地域課題の解決に活かせます。ソニーPCLは、自社・他社の様々な技術や知識を取り入れ、地域活性化のソリューションを提供します」と話す。

伊藤 隆嗣 ソニーPCL クリエイティブ営業部 営業1課統括課長

持続的な集客のための仕掛け

ソニーPCLが「はこだてみらい館」で目指したのは、一過性の集客ではなく、持続的な集客を実現し、真の中心市街地活性化を実現すること。「そのためには、高度な技術を投入した常設コンテンツに加えて、市民が施設を日常的に訪れ、活用できる仕掛けが必要です」と、クリエイティブディレクターの上月貴博氏は語る。

上月 貴博 ソニーPCLプロジェクト推進室、クリエイティブディレクター

そこで、施設では学校や家庭では提供できない体験型の教育プログラムを提供し、“サードプレイスとしての学びの場”をつくることを考えた。

「科学を切り口にした幅広い世代に向けた教育プログラムのほか、地域の学生が、授業の一環として施設のコンテンツを開発・実演するといった取り組みも行なっています。メディアウォールを学生や地元NPOのプレゼンに活用してもらうことも可能でしょう」と上月氏。大学や企業、市民に積極的に施設運営に関わってもらい、自立したまちづくりと未来の函館を担う人材の育成に繋げていく。

テクノロジーで全国の課題解決

函館ならではの文化や気質を表現するために、ソニーPCLのメンバーは企画・設計段階から何度も函館に足を運び、各種調査や、市民や有識者などへのヒアリングを実施。さらに上月氏が函館に常駐し、オープン後の運営や地域との協業に取り組んでいる。

上月氏は、「“科学”は函館のブランドになり得る」と強調する。「はこだて未来大学や北海道大学水産学部が立地し、注目を集める『マリンIT』の拠点としても有名で、毎夏には『はこだて国際科学祭』が開催されています。はこだてみらい館を、まちのブランドを育て、発信する場所にしたいですね。国内外の科学施設やチルドレンミュージアムと、遠隔でイベントやワークショップを行うことも考えています」

伊藤氏は、「経験とノウハウを活かし、全国の課題解決のお手伝いをしていきたい」と話す。「函館のように、テクノロジーの力でまちの潜在力を引き出すことが、色々な地域でできると思っています。また、ソニーPCLには、上月のようなクリエイティブディレクターを筆頭に、システム開発や建築設計、各分野に精通したプロデューサーが揃っています。プロジェクトを迅速に遂行できる体制が私達の強みです」

インタビュー

地域の未来を担う人材を育てる

工藤 壽樹 函館市長

2016年3月の北海道新幹線開業を前に、函館市では2013年に「中心市街地活性化基本計画」を策定し、駅前大門地区と五稜郭地区の活性化を柱に大規模な再開発を進めてまいりました。なかでも、駅前の再開発ビル「キラリス函館」に設置した「はこだてみらい館」と「はこだてキッズプラザ」は、必ずやまちの魅力を高め、市民や観光客の皆さんに楽しんでいただける新名所になると確信しています。

3Dプリンターなどを使ってものづくりが体験できるラボ

私が函館市長に就任したのは2011年度ですが、実は35年前から、冬はもちろん一年中市民が楽しめるインドア型の公共施設を構想していました。東京にはディズニーランド、北海道でいえば旭川には動物園など、家族で楽しめる遊び場がありますが、函館にはそのような場所が無いからです。私自身、子育てをしながら考えていた構想を今、ようやく実現することができました。

しかも、それが最先端技術を強みとするソニーPCLの手によって、私のアイデアを現代的かつ高度にアレンジしていただき、ここでしか体験できない唯一無二の施設が完成したと自負しています。

地方の中核都市はどこも人材流出に悩んでいますが、子どもが早い時期から最先端技術に触れることで、地域の未来を担う人材が育つでしょう。そして、IT企業などのサテライトを函館に誘致すれば、東京に就職せずとも生まれ育った場所で暮らしていけるのです。

民間シンクタンクが実施した調査で、函館市は魅力あるまちとして3年連続で1位に選ばれています。両施設によってまち全体の魅力を高めることで、今後も不動の全国1位を目指していきたいと考えています。

「はこだてみらい館」と「はこだてキッズプラザ」が入るキラリス函館

※こどもクラブ、NA アーバンデベロップメント、ソニーPCL の3社によるコンソーシアム

 

ソニーPCL株式会社 への

 

  1. ソニーPCL株式会社 クリエイティブ営業部 営業1課
  2. TEL:03-5792-9427
  3. URL:http://www.sonypcl.jp/
  4. URL:http://hakodate-miraiproject.jp/
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