中東情勢緊迫化で肥料市況高騰 全農が調達多元化と備蓄拡大で安定供給へ対応
(※本記事は「JAcom 農業協同組合新聞」に2026年4月13日付で掲載された記事を、許可を得て掲載しています)
中東情勢は米国とイランの動向で日々変化しており不透明だが、肥料など農業生産資材への影響も懸念される。ただ、肥料に関して春肥は生産者の手元にすでに配送されているほか、今後についても一部原料で市況の高騰はあるものの、肥料原料の供給自体が「たちまち不安定になるということはない」(全農耕種資材部)としており、全農は生産現場に冷静な対応を呼びかけている。
多元化する調達先
化学肥料の原料の尿素、りん安(りん酸アンモニウム)、塩化加里(塩化カリウム)はほぼ全量を輸入している。2021年秋には中国が肥料原料を輸出する際の検査を厳格化したことから市況が上昇し、さらに22年2月のロシアのウクライナ侵攻で高騰しただけでなく、輸入が滞ったことから、調達先の多元化を進めている。
塩化加里の輸入先はは2021年度にはカナダが44%、ロシアが23%を占めていたが、24年度はカナダが78%と大半を占めるようになっており、ロシア、ベラルーシからの調達に替わってイスラエル(7%)、ヨルダン(4%)などとなっている。イスラエルとヨルダンからの輸入には今後影響が出るかも知れないが全農によると「基本的に塩化加里は業界全体として影響が少ない分野」だという。
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