高機能バイオ炭で土壌改良 「地球と宇宙」を救うスタートアップ

化成肥料の高騰などを背景に、日本の農業には有機農業への転換が強く求められている。高機能バイオ炭による土壌改良と自社ブランド野菜の展開により、この課題解決を目指すアグリ・フードテックスタートアップがTOWINGだ。

TOWING は2023年5月にシリーズAで8億円の資金調達を実施

高騰する化成肥料と深刻化する環境問題

持続可能な食糧生産の実現は、フードテックが目指す大きな目標だ。現在、農業は2つの大きな課題を抱えている。1つ目は化成肥料の高騰。日本は化成肥料原料の尿素や燐酸アンモニウム、塩酸カリウムの多くを輸入に頼っているが、世界的な需要拡大と原料枯渇により、この1年で化成肥料の価格は約4倍に高騰、農家の収支に直結する大きな問題になっている。2つ目は脱炭素の潮流。農林業の温室効果ガス排出量は世界全体の4分の1を占めている。日本単独で見れば農林水産分野の排出割合は4%前後で推移しているが、農地等によるCO2吸収などの技術開発・導入が強く求められている。

TOWINGは高機能バイオ炭とブランド野菜により、この課題解決に挑む名古屋大学発スタートアップ。2022年度のフードテックビジネスプランコンテスト(フードテック官民協議会主催)で最優秀賞を受賞するなど、今最も注目を集めるフードテックのひとつだ。

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