自作アプリが活躍できる ノーコード開発で業務を効率化

ネオジャパンの山田氏が「現場のDXはこれしかない!ノーコード開発ことはじめ」のテーマで講演。業務効率化のため、現場でできるノーコード開発のメリットについてわかりやすく解説するとともに、グループウェアの1機能として活用できるノーコード業務アプリ作成ツール「AppSuite 」の強みを紹介した。

山田 志貴  ネオジャパン マーケティング統括部プロダクトマーケティング担当部長

だれもが簡単にWebアプリケーション作ることができるノーコード開発ツール。業務効率化の切り札として自治体担当者の間でもその活用に関心が高まっている。

ノーコード開発とは何か

ネオジャパンは、グループウェアやビジネスチャットなどビジネス向けのコミュニケーションツールの開発・提供企業。グループウェアの「desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)」は多くの自治体での採用実績がある。

ノーコード開発とは「コード (プログラム) を書かずにWebなどのアプリケーションを作ること、また、そのための仕組みのこと」を言う。近年、ノーコード開発に対する企業の関心は高まっており、IDCJapanが2021年にまとめたリサーチによると、「導入済み」の企業は 37.7%、「導入に向け実装/検証中」また「導入を計画している」という企業は 21.0%にのぼる。また、導入企業の 62.3%は、IT部門ではない現場部門でのアプリ開発が可能だという。

国内企業におけるローコード/ノーコードプラットフォームの導入状況

ノーコード開発に注目する企業は増えている。自治体業務でもノーコード開発が貢献できる可能性は高い

出典:IDC Japan,2021年11月

ネオジャパンのマーケティング統括部プロダクトマーケティング担当部長をつとめる山田志貴氏は、ノーコード開発に適した業務の特性について「そもそもノーコード開発は大掛かりで複雑なシステム開発には向いていません。それぞれの現場部門で行われているような、一般的にシステム化の対象とならないような細かい業務をさらっとWebシステム化するのは得意です」と説明した。

では、システム化の対象とならないような業務とはどのような業務なのか。山田氏は具体例として、公用車運転前後のアルコールチェックの記録、ある一定期間内で行わなければならない集合検診の日程調整を挙げる。

「こうした作業を行う際、印刷して紙でチェックをしたり、エクセルを使って集計をし、メールに添付して送ったりするのが通例だと思いますが、ノーコード開発ツールを使えば、紙、エクセル、メールを使わずにこれらの業務を回す仕組みを作ることができます」と述べる。

幅広い自治体業務に適用可能

ノーコード開発ツールは、「文字」「日付」「添付ファイル」などの部品を、作成したい画面にマウスでドラッグ&ドロップするだけでWebアプリを作成することができる。例えば、集合検診の日程調整の場合、職員番号、氏名、受診希望日(第1~3希望)などの項目ごとに部品を並べていくことで表の作成が可能だ。各職員はブラウザ上の表に自身の名前、希望日などを入力し、担当者に返信。これら名前、希望日などのデータについてはWeb台帳に自動的に溜まっていくようになっており、希望日などのデータの集計もWeb上で完結。決まった受診日を知らせるメール通知も自動化できる。

以上をふまえたうえで山田氏はノーコード開発の使いどころを、これまで紙やエクセル、メールで行ってきた「何かしらの記録や履歴を残す」「何かしらの情報を集める・処理する・共有する」「何かしらの依頼を受け付ける・管理する」業務について「もっと効率のいいやり方に変えられるのがノーコード開発の良いところ」と述べた。

ノーコード開発が自治体業務へ適用できる範囲は幅広い。山田氏は例として、補助金・助成金の交付管理、インフラの調査・整備・検査記録、営業許可・登録事業者の管理、各種予防注射の実施管理、ワクチン配送数・配送先の管理、政府の業務調査の取りまとめ、ふるさと納税返礼品の管理、公用車の管理・車検切れアラート、運転日報・アルコールチェック記録などを挙げた。

「これらの業務については、エクセルの活用で十分間に合っていると言われる方も多いと思います。しかしエクセルが抱える、複数人同時に編集できない、履歴を残すことできない、間違えて消してしまうことがある、といった問題点をノーコード開発で回避できます」と、エクセルと比較したノーコード開発のメリットを強調した。

グループウェアだからこその強み

ただ、ノーコード開発ツールの導入にはハードルもあると山田氏は指摘する。「一般的なノーコード開発ツールはそれ単体では何の役にも立たず、誰かが『自分が作ります』と宣言しない限り導入はできない」という点だ。それを解消できるのが、ネオジャパンのノーコード業務アプリ作成ツール「AppSuite (アップスイート)」だ。

ノーコード業務アプリ作成ツール「AppSuite」の操作画面

最大の特長は、同社の持つグループウェア「desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)」の1機能として搭載されており、スケジュール管理、掲示板、文書共有、庁内ポータル、ウェブメール、アドレス帳など 「ノーコード開発ツールを活用する前から役に立つ」ことを強調。グループウェア更新の機会に導入することを提案する。

グループウェアの1機能として使える利点は他にもある。「desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)」のポータル画面上にスケジュール、タイムカード、ウェブメールといった機能がアイコンで並んでいるが、そこに「アップスイート」で作成した「社用車運行日報」といったアイコンを加えることができ、各ユーザーはメールでアプリのアドレスを知らされるなくても、ポータル画面上にあるアイコンをクリックすればすぐに利用することができる。そのままPDF化して印刷もできる。

「desknet’s NEO(デスクネッツ ネオ)」はオンプレミス(100ユーザーに対し初年度68万円~)、クラウド(1ユーザー月額720円)の両方の通信環境に対応できるため、例えば庁内向けにはオンプレミスでノーコードの環境を作ることができ、例えばコロナワクチンを各クリニックに毎週何個かずつ配送したい、といった場合には、クラウドの基盤を使って庁内の職員と庁外の各クリニックにやりとりもできる。

「今まで使っていたグループウェアを進化させ、さらに庁内業務を効率化するためにもノーコード開発をプラスしてほしい」と山田氏は提案した。

 

お問い合わせ


株式会社ネオジャパン 営業部
住所:〒220-8110 神奈川県横浜市西区
みなとみらい2-2-1 横浜ランドマークタワー10F
TEL:045-640-5910(横浜本社)
   06-4560-5900(大阪営業所)
   052-856-3310(名古屋営業所)
   092-419-7277(福岡営業所)
Mail:neo@deskets.com

この記事に関するお問い合わせは以下のフォームより送信してください。