音響・映像のヒビノ コロナで事業開発を強化、危機に強い企業に

「音と映像のプロ集団」として、販売・施工・サービスの事業をマトリックス展開するヒビノ。新たな中期経営計画では、M&Aによるグローバル展開の強化を掲げた。さらに、新領域への挑戦による「ハニカム型経営」の高度化や高収益体質に向けた改革も進めている。

日比野 晃久(ヒビノ 代表取締役社長)

ヒビノの前身「日比野電気」は1956年に、創業者・日比野宏明が家庭用テレビ受像機の販売と修理を手掛ける個人商店として始まった。1964年には、喫茶店などに向けた業務用音響機器の設計や販売を主な事業とする「ヒビノ電気音響株式会社」を設立、1988年6月には商号を現在の「ヒビノ株式会社」に変更した。1970年代以降は、コンサートやライブのための音響機材の販売やレンタルが成長し、海外の大物アーティストの来日公演も支援してきた。

「ヒビノは一言で言えば、『音と映像のプロ集団』です。主な事業は、コンサート・イベントの音響や映像、放送局やスタジオなどへの音響・映像設備納入と建築音響です」と、ヒビノ代表取締役社長の日比野晃久氏は語る。

2023年3月期から4ヵ年の新たな中期経営計画「ビジョン2025」では、「世界のヒビノへ」というビジョンを掲げ、特にグローバル展開を強化していく方針だ。昨年は52億円だった海外での売上を2025年度には225億円に伸ばし、海外売上比率を売上全体の3割程度に上げることを目指す。

「現在は日本とアジア、欧州、米国の4極体制をとっています。海外ではM&Aによる拡大を目指しており、欧米ではコンサート・イベント関連の企業やメーカーなどがターゲットです。直近ではオランダで『Hibino Europe B.V.』がスタートしたほか、ドイツで大型映像サービス会社を子会社化しました。アジア圏ではライブのインフラとなる施設整備を見込み、設備販売系企業の買収を検討しています」。

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