2021年3月号
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スーパーシティ

会津若松・ICT導入で加速する市民利便性の向上・産業創出

室井 照平(会津若松市長)

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国内でも早くからデジタル化の取り組みを進めてきた会津若松市。官民学の協働で、農業・教育・医療・子育てなどさまざまな領域でスマート化を進め、これらの施策はコロナ禍でも効果を発揮している。このたびスーパーシティへの挑戦も公表した会津若松市長の室井照平氏に聞いた。

ICTを柱に産業創出を目指す

他の地方都市と同じく、少子高齢化や人口減少が進んできた会津若松市。現在3期目を迎える室井照平氏は2011年8月、東日本大震災後の混乱期から市長を務めてきた。

室井 照平(会津若松市長)

「当時は避難者の受け入れなどで一時的に人口が増えましたが、地域の人口減少は今後も止まらないと考え、新たな取り組みを模索していました」

折しも、室井市長就任の1週間前に市と地元の会津大学、そしてコンサルティング企業のアクセンチュアの間で協定が締結された。アクセンチュアはデジタル領域に強みがあり、会津大学はコンピュータサイエンス領域の研究者100名あまりを擁する国内有数のコンピュータ理工専門大学。こうした背景もあり、ICTを新たな柱に、2013年から〈スマートシティ会津若松〉の取り組みが開始された。

「それまでは製造業を中心に誘致を行ってきましたが、新たな視点の産業づくりや雇用創出が必要だと考えました。データアナリストやICT関連産業など、地方でできる仕事は会津でやっていただくという新たな流れをつくろうと考えました」

最初は電力使用量の見える化として、100世帯を対象としたスマートメーターの設置から始まった〈スマートシティ会津若松〉。現在は①生活の利便性向上、②地域のしごとづくり、③まちの見える化の3つの視点でICT活用を進めている。

デジタル基盤がコロナ禍で
効果を発揮

“生活の利便性向上”では、ウェブ上のレコメンド型情報提供プラットフォーム〈会津若松+(プラス)〉を基盤として、個人の属性に応じた地域情報や、母子健康手帳の電子化、除雪車の位置情報、学校情報を配信する〈あいづっこ+〉、市の担当窓口案内などをAIが回答する〈LINE de ちゃチャット問い合わせサービス〉を提供。このほか、自宅で医師の診察を受けられるオンライン診療などにも取り組んでいる。

「AIによる回答サービスでは、新型コロナ関連の質問にも答えています。また、〈あいづっこ+〉では新型コロナによる休校時に学校の休校情報の発信や学習サポートを行いました。整備を進めてきたデジタルサービスの基盤が生かせたと考えています」

AIによる回答サービスでは、ごみの分別や休日・夜間に対応している診療所の情報のほか、コロナ関連の質問にも回答する

オンライン診療はこれまで1病院だけで実証的に実施していたが、コロナ禍をきっかけに地域の9つの病院に拡大。〈会津若松+〉では市への申請書をインターネットで作成できるサービスも開始された。

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