20周年迎えた「ルナルナ」 フェムテック先駆者として事業拡大

注目を集めるフェムテックの老舗サービス「ルナルナ」は、2020年に提供開始から20周年を迎えた。ガラケーによる生理日管理から、妊活や、婦人科とユーザーをつなぐDXを実現するサービスへと発展。教育・啓発活動や、他ヘルスケア・アプリとの連携を進め、女性のエンパワメントにつなげる。

テクノロジーを活用して、女性の健康に資する製品やサービスを提供するビジネス領域「フェムテック」。5年ほど前から使われ始めた新しい言葉で、日本では2019年頃からメディアでも言及されるようになった。不妊治療向けのソリューションや、妊婦のサポート、利便性を高めた新しい生理用品などの製品化に、様々なスタートアップが取り組んでいる。

国産の元祖フェムテック
隠された課題を掘り起こす

モバイルコンテンツやITサービスを提供するエムティーアイでは、フェムテックという言葉が生まれるはるか前の2000年11月、女性が生理日を携帯電話で記録・管理する月額課金の有料サービス「ルナルナ」を立ち上げ、20年にわたって継続してきた。

ルナルナの画面写真。毎月の生理日を継続的に記録することで、自身の体調を把握する。右側は月経困難症などの治療に使う「ピルモード」

月経周期は人によって異なるが、手帳などに記録を残しておけば、次の生理日を大まかに予測できる。立ち上げ当初のルナルナは、このプロセスを携帯電話でできるようにしたものだ。パーソナルヘルスレコード(PHR)のデジタル化の先駆けともいえる。当時、携帯電話向けの様々なサービスは新しい産業分野として注目されていた。ルナルナは、エムティーアイで試された様々なアイデアの中の1つという位置づけだった。

「しかし、サービスを継続する中で、女性の健康の隠されたニーズが可視化されてきました」と、同社ルナルナ事業部副事業部長の那須理紗氏はいう。ルナルナのユーザーは、アンケート調査などを通じて、生理に関する様々な意見を表明してきた。一般的に、女性の生理に関する様々な困りごとや不満は表に出されない。人によって異なるのは月経周期だけではなく、経血の量や月経期間、そして月経中あるいは前後の様々な不調の症状も違う。一様な解決策は存在せず、他の女性に相談しても理解してもらえないケースもある。多くの人が登録するモバイルサービスでなければ把握できない課題だったと言える。

エムティーアイでは、このようなユーザーの不満や要望を製品開発に生かし、モバイルテクノロジーの進歩に合わせたサービスを開発してきた。また、ルナルナが蓄積したビッグデータに基づく独自の排卵日予測アルゴリズムの実装など機能追加も実施した。この結果、ルナルナのダウンロード数は2020年11月に1600万を超えた。

コロナ禍でもできる
妊活からの出生数向上

ルナルナで現在、力を入れているのは、妊娠を希望する女性向けのサービスだ。データに基づき、次の生理日の予測と共に、妊娠しやすい時期・しにくい時期を表示する。それだけでなく、妊活向けのプランである「ファミリーコース」では、排卵日予測アルゴリズムを用いた妊娠しやすい日の通知や、週数に合わせた妊娠中のアドバイスを提供している。

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