2020年9月号
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大企業×ベンチャー

コロナ禍でも共創マッチングが加速 オープンイノベーションは衰えず

中村 亜由子(eiicon company 代表)

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2017年から活動しているオンラインのオープンイノベーションサービスがリブランディング。コロナ禍においても、新規事業の可能性を探る企業の動きは衰えていない。対面できない状況下でオンラインベースのやり取りが増え、場所に縛られない共創が活発になっている。

パーソルイノベーションの社内カンパニーであるeiicon company(東京都港区)は、2017年から運営してきたオープンイノベーション・プラットフォーム「eiicon(エイコン)」を2020年7月11日に再編し、新ブランド「AUBA(アウバ)」「TOMORUBA(トモルバ)」を立ち上げた。企業・団体が共創の相手を探すマッチングの機能はAUBA、新事業創出に向けた情報発信を担うメディアはTOMORUBAとなる。

ウェブベースの共創マッチング

今回「AUBA」となったオンライン・の協業マッチング・プラットフォームeiiconのサービス開始は2017年2月。事業会社によるコーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)を通じたベンチャー投資活動が社会に定着し、大企業とベンチャーの協業が市民権を得始めたころだ。

AUBAのトップページ。事業会社とスタートアップの双方が無料でオープンイノベーションの相手を検索できるサービスだ

このサービスが始まるまで、企業が協業先を探す手段は、個別に面談する、アクセラレーションプログラムなどのイベントに参加するといった、物理的な出会いが中心だった。地方で起業したスタートアップや、地盤が大都市圏にない事業会社、それを支援する自治体などの組織は相対的に不利になる。物理的な場所によらず、協業相手を探せるサービスを作ることは、スタート時点における重要な理念だった。

立ち上げからしばらくは、無料で登録だけして様子を見る企業が多かったという。2018年半ばには企業間の出会いの場として定着。プラットフォームの検索が、オープンイノベーションの第一歩として認知されるようになった。2020年5月の時点でのサービス登録会員数は1万5000、共創の実績も280社にのぼっている。

今回の新ブランド立ち上げに合わせ、利用者同士のマッチング成功の可能性を高める新技術の導入にも踏み切った。みらいリレーションズ(東京都渋谷区)と連携し、AI分析による企業マッチングシステムの開発プロジェクトを開始する。みらいリレーションズの超高速データ解析モジュール「シナプスエンジン」を利用して、精度の高い共創相手のリコメンド機能をAUBAで利用できるようにする計画だ。

またeiicon companyでは、プラットフォームの運営と並行して、イベント開催支援やコンサルティングなど、有料の組織向けサービスも提供してきた。リブランディングと同時に、こちらのサービスも拡充した。例えば、AUBAに掲載する自社PRページの作成を支援するオンラインコンサルティングチームを立ち上げている。運営側のアドバイスで的確な情報発信ができるようにし、企業・団体間の面談の可能性を増やす。

さらに、AUBAのユーザーインターフェースとデータベースを分離し、APIによる外部システムとの連携も可能にした。他社のシステムにAUBAを連携させることで、地域を限定した企業の紹介や、海外とのマッチングも可能になる。eiicon company代表の中村亜由子氏は、「これまでにも、自治体や海外企業からeiiconのデータを活用したいという提案があったが、対応できていませんでした。API化により、そのような要望にも応じられるようになりました」と話す。

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