2019年10月号
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地域特集 新潟県

「泳ぐ宝石」錦鯉 常識を破る水槽飼育で業界も注目

入澤 恵(ぷれしゃす 代表取締役)

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悠々と泳ぐ姿が美しい錦鯉。発祥の地である新潟県では、錦鯉の養殖が盛んだ。その魅力をより多くの人に届けるため、水槽でも飼育できる小さな錦鯉の販売を11年前に開始。これまでの常識より小さいサイズの錦鯉は次第に存在感を増し、業界にも定着しつつある。

入澤 恵(ぷれしゃす代表取締役)

泳ぐ宝石とも呼ばれる錦鯉は新潟県が発祥の地。現在も、その生産の中心は新潟県の小千谷市、長岡市一帯にある。鮮やかな色と艶のある大きな魚体は、飼い主にとってはステータスシンボル。愛好家は海外へと広がっており、オークションで2億円以上の値を付けたものも出た。輸出額は5年で1.5倍に成長し、2018年には43億円超となっている。そんな中、錦鯉飼育を近年の住宅環境の変化に合わせて改良し、水槽で飼える小型サイズの錦鯉「ちび錦」のネット通信販売を行うのがぷれしゃす(新潟県小千谷市)だ。

水田と並ぶ野池で錦鯉を成長させる

震災後の地元産業活性化へ起業

ぷれしゃす代表取締役の入澤恵氏は小千谷市出身。同社を起業した直接のきっかけは新潟県中越地震だ。その当時入澤氏は、結婚にともない夫の赴任先である宇都宮市に移住し、生活の基盤を築いていた。

「小千谷市の周辺では、池で錦鯉が泳いでいるのはありふれた光景でした。都会のマンション暮らしでは、大きな錦鯉を飼うことはできません。一度、地域の外に出ることで、錦鯉は新潟以外では特別な存在なのだと気づくことができました」と入澤氏は振り返る。

2004年10月、現在の長岡市を震源とする直下型地震は、山崩れや土砂崩れを起こし、地域のライフラインを分断した。もともと、「いつかは新潟に帰るつもりだった」という入澤氏は、地震後には復興を手伝いたいという気持ちが強まり、出身地にUターンした。

水槽飼育する錦鯉に出会ったのは、小千谷市の錦鯉展示施設である「錦鯉の里」に子連れで遊びに行った時のこと。「錦鯉は水槽でも飼えるんだ、ということをこの時初めて知りました」。これがきっかけとなり、マンションに住んでいる人でも楽しめる、水槽で飼える錦鯉のネット販売を思いついた。同時期、新潟県では、震災復興に向けた起業を後押ししていたこともあり、自ら事業を立ち上げることにした。

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