2019年7月号
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大企業×ベンチャー

西武HDが新規事業を一般公募 10のアイデアの事業化を検討

田中 健司(西武ホールディングス 西武ラボ部長)

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西武ホールディングスは、自由な発想で新規事業分野を創出するための専門部署「西武ラボ」を設置している。2019年1月からは、事業創出プログラム「SWING」を開始、幅広い層から寄せられたアイデアを事業化する取り組みを進める。

3月19日にWeWork丸の内で開催された発表会の様子。事業化候補の10アイデアが紹介された

アイデアと情熱にフォーカス

西武鉄道とプリンスホテルを中心に、様々な事業会社を傘下に持つ西武ホールディングス。2017年度に策定した中期経営計画の「Challenge Target」で、「営業収益1兆円の達成」など様々な長期目標を掲げている。この目標を達成するには、既存事業領域の強化だけでなく、新規事業分野の創出も重要となる。

そこで、2017年4月には、自由な発想で新規事業分野を創出するための専門部署「西武ラボ」を西武ホールディングス経営企画本部に新設した。西武ラボではM&Aを中心とした企業買収や提携などの検討、事業の開拓、事業エリアの拡大など、従来の枠組みにとらわれずに挑戦を続けることが求められている。

ベンチャー・ビジネスやスタートアップを中心とする多様な企業とのオープンイノベーションも推進しており、2017年度には、アクセラレート・プログラムの「BizLab Accelerator2017」を開催した。

そして、今年1月から新しく開始したのが、アイデアと社会をつなぐ事業創出プログラム「SWING(Seibu With Idea setter‘ n’Growth hacker)」だ。2月末までアイデアを公募した結果、計133のアイデアが寄せられた。

「SWINGの特長は、アイデアや情熱を持つ人たちにフォーカスし、西武グループが寄り添いつつ、その想いや情熱を形にすることを支援していくところです」と、西武ホールディングス経営企画本部西武ラボ部長の田中健司氏は説明する。

田中 健司 西武ホールディングス経営企画本部 西武ラボ部長

「従来のプログラムはベンチャーやスタートアップ企業から、ある程度、仕上がった製品やサービス、技術を提案していただくものでした。しかし、それでは私たちは受け身になり、単なる売り込みで終わってしまうという懸念がありました」(田中氏)

一方、今年スタートしたSWINGでは、まず西武ホールディングスとしての目標を定めた上で、社内外の課題解決へのアイデアを募集することとした。また、応募した人たちがその後もつながりを保ち、切磋琢磨していけるコミュニティを創出することも、目標とした。これらの新しい取り組みによって、アイデアはあっても実現するリソースや技術が足りず、あきらめざるを得なかった人たちや、埋もれてきたアイデアを発掘し、事業につなげていくことを目指す。

また、アイデアの募集に際しては、「あたらしいしき」という一見分かりにくいテーマを設定した(あたらしい四季・あたらし意識・あたらしい式)。西武ホールディングスの主な事業である都市交通・沿線事業やホテル・レジャー事業では、四季は大きな要素となっている。その一方で、世の中の季節感や価値観には変化が生じているのではないかという疑問もあった。

「冬はスキー、夏はプールや海水浴に行くというだけではない、新しい季節の捉え方があるのではないかと考えました。そこで、『あたらしいしき』というテーマ設定し、多くの方にそれを感じてもらえるようなアイデアを募集することとしました」(田中氏)

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