2018年6月号
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地域×デザイン まちを編みなおすプロジェクト

「Made in Japanブーム」の絶頂と衰退 キーパーソンから読み解く

矢島 進二(日本デザイン振興会)

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この連載は「地域×デザイン」展の連動企画としてスタートし、今号で3年目を迎える。今回は視点を変え、産地ブームと密接に関係する「ジャパンブランド」や「ジャパンバリュー」に対する価値観の変遷を、2回に分けて時系列に沿って記述する。

2007年に開業した東京ミッドタウンは、メインコンセプトに「ジャパンバリュー」を掲げた

東日本大震災以降、「地域産品」「ローカルプロダクト」「Made in Japan」など全国の「産地」に注目が集まり、専門店や特設売場の開設、見本市の開催、ライフスタイル誌などメディア掲載により多くの場面で目にするようになった。ある意味、ブームになっているとも言える状況だ。それ以前は、一般的には時代にやや取り残さたような古いもの、懐かしいものとして受け取られ、マーケットも大きくなかったように思う。

デザインからみたこの「ジャパンブランド」ブームの先駆けは、トヨタが2000年前後にデザインの基本理念とした「j-factor」にあったと独断であるが仮定したい。それ以前も日本様式やジャパニーズ・モダンなどをテーマにした取り組みは多々あったが、その多くは輸出向けのエキゾチックなもの、懐古趣味的なものが占め、同時期に急拡大してきた「グローバリズム」とは相容れないものであった。

その点、トヨタが掲げた「j-factor」は、いわゆる「和風」から脱皮し、現代的な日本の価値を再解釈させたフィロソフィーとし、全世界向けの「日本独創のデザイン」を目指すために策定した。先に海外で展開していたレクサスブランドの国内販売に伴う、理念の再定義と同じ時期だったはずだ。この「日本的価値の再解釈=ジャパンバリュー」の提示は、様々な領域に影響を与えた。そして現在がそのピークであり、2020年までは保ててもその後は衰退していく予感がする。

日本的価値の再解釈
=ジャパンバリュー

2000年に赤坂の防衛庁跡地の再開発を、三井不動産が中心のJVが落札し、東京ミッドタウンの開発に着手。メインコンセプトに「ジャパンバリュー」を掲げ、これを世界に向け発信していくことを、街づくりのビジョンとして2007年3月に開業した。日本的美意識や日本古来のおもてなしと、先端的なクリエィティビティを掛け合わせ、新たな価値の創出を目指したプロジェクトが東京ミッドタウンである。

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