2017年4月号
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「地域×デザイン」開催レポート

ポニーキャニオンが明かす、地域PRコンテンツ制作の「7カ条」

ポニーキャニオン

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自治体のPR動画がブームとなった昨今。しかし、せっかく制作しても活用できず、他の地域に埋もれている自治体も散見される。ポニーキャニオンの村多正俊氏は、「広報プランまでをセットにした総合的なPRが不可欠」として、PR動画制作の極意を披露した。

エンタメの力で地域から日本を元気に

伊丹市プロモーション動画「もしも伊丹さんと結婚したら...」

動画公開後2週間で再生回数が6万回を突破。地上波テレビや新聞、WEBメディアで話題沸騰中の伊丹市プロモーション動画「もしも伊丹さんと結婚したら...」。伊丹市を39歳の地味な男性に擬人化し、見合いをさせるなかで、隠れたまちの魅力が明らかになるというストーリーだ。

独自の切り口で波及力のある動画を仕掛けたのが、ポニーキャニオンの村多正俊氏。地域共業ワーキング・チームを立ち上げ、座長を務める人物だ。ポニーキャニオンといえば、老舗レコード会社のイメージが強いが、音楽のみならず映画、アニメ、デジタル・コンテンツ、書籍、グッズ、ライヴ運営など、幅広いエンターテインメント分野で事業を展開。近年は、自治体と“共業”し、PR動画制作などのエリア活性化のサポートを担う「地域共業事業」に注力している(ポニーキャニオンではあえて“共”の字をあてている)。

村多 正俊 ポニーキャニオン 地域共業ワーキング・チーム 座長

村多氏は、音楽制作のディレクターをしていた十数年前から、エンターテインメントと地域活性化の親和性に着目。「プロモーションで地方を訪れるたび、地域をエンターテインメントの力で地域を元気にできるのではないか、と考えていました」と語る。

その着想を具現化すべく、2015年5月に地域共業をローンチ、同年11月に地域共業ワーキング・チームを発足。部署の垣根を越えた25名が集まり、各々が持つノウハウ、ネットワーク、リソースを総動員して取り組んでいる。

「年齢のレンジが広いため、若手社員の感性とベテラン社員の経験が活かせることも強み」と語り、大阪府の百舌鳥・古市古墳群をバラエティ風に紹介するテレビ番組、佐賀県有田町と武雄市を舞台としたアニメーション制作、長野県のU・Iターン喚起を狙ったドラマ制作など、これまでに20以上の地域プロモーションを手がけてきた。

コンテンツ制作のツボとは

次いで村多氏は「コンテンツ制作のツボ」を解説。「伝わらないのは、ターゲットの設定が曖昧になっているから」と指摘した上で、自治体担当者が「点(ターゲット)を明確化する」ことの重要性を説く。

加えて、何度も動画を再生してもらう創意工夫として、インパクトありつつも1回見ただけでは分からない作りにし、視聴者の関心を惹きつけるも欠かせない。

また、統計から多くの人は2分30秒超えると視聴をストップすると分析。限られた時間のなかでエリアの魅力を伝えることの大切さを強調した。「『これだけは伝えたい』というプライオリティをつけて、詰め込み過ぎないように配慮すること。捨てる勇気を持ちましょう」と会場に投げかけた。

さらに、村多氏は「ターゲットを絞って〈点〉で打つ。検証し、アップデイトして繰り返すことで、〈点〉を〈線〉にしていく。これがプロモーションの基本です」といい、プロモーションは継続してこそ効果を生むと語る。

ポニーキャニオンでは動画制作に加え、イベントの企画・運営、パンフレット制作などの幅広いソリューションを提供し、〈点〉を〈線〉にするサポートを行なっている。現在、伊丹市ではお見合い後の二人を描く第二弾動画の企画アイデアを公募中だ。続編につなげやすいシナリオを作成したことで、市民を巻き込み巷の話題を継続させることに成功している。

PRを最大化するフラットなチームづくり

イベントには、伊丹市総合政策部の中田由起子主任も登壇。伊丹市は大阪国際(伊丹)空港 などの交通インフラが整い、医療機関も多く、子育て環境が充実している。しかし、「兵庫県なのに大阪府に間違われやすく、知名度が低い」「人口が横ばい状態」などの課題を抱えており、PR動画の作成に至ったという。

中田 由起子 伊丹市 総合政策部都市ブランド・観光戦略課 主任

そこで伊丹市は、ターゲットを「20代後半から30代後半の働く女性」に設定。「ライフステージが変わるときに、居住地の候補として伊丹市を挙げてもらいたい」と考えたそうだ。

ターゲットの設定を受けて、ポニーキャニオンが立てた戦略は、女性をチームメンバーに加えるとともに、動画ディレクターにもターゲット年齢の女性を起用することだった。白羽の矢が立ったのは、東北新社CMディレクターの高島夏来氏。ユーモア溢れる作風で、資生堂やマクドナルドなど多数のCMを手掛けてきた人物だ。

高島 夏来 東北新社 CMディレクター

高島氏は「同僚で伊丹近隣出身の人にヒアリングしたところ、印象は地味だけど優れたまちであることが分かり、移住定住をお見合いになぞらえるアイデアが生まれました」と振り返る。

伊丹市PR動画では、最初はお見合いに乗り気でない女性だが、伊丹さんが空港や病院を多数持っていると聞き、態度が一転。高島氏がリクエストした90年代テイストのキャッチーな曲が流れると、「私のこころは急上昇」と想像の世界で歌い踊り、エンディングに「将来性ばつぐん。伊丹市。」のテロップが流れる。

村多氏は「映像を印象づけるには、音楽とセットで考えてほしい」と語り、野崎良太(Jazztronik)が高島氏のオーダーどおり新曲を書き下ろしたことを紹介した。「弊社はアーティストや各マネジメントとの関係性が深く、ブッキング能力も高い。この総合力を活かし、イベントやライヴなどの集客コンテンツをつくることもできます」

最後に、村多氏は「自治体担当者は最終的な意思決定権を持つプロデューサーです。意見はどんどん言ってほしいし、分からないことは何でも聞いてほしい。フラットなチームがPRの最大化につながるのです」と語りかけた。

地域PRコンテンツ制作の「7つのポイント」

出典:ポニーキャニオン 地域共業ワーキング・チーム

 

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  1. 株式会社ポニーキャニオン
    地域共業ワーキング・チーム

  2. TEL:03-5521-8009 (9:30~18:00)
  3. mail:local@ponycanyon.co.jp
  4. URL:http://local.ponycanyon.co.jp/

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