インターネットの進歩により、従来では満たされていなかった生活者のニーズを満たすwebサービスが登場している。これらは予防医療の観点から見るとどうだろうか?
診療前に医師に質問!Q&Aサイトが発達
別記事で取り上げたプラスアールに代表される、スマホアプリによる健康&ライフログサービスが台頭してきている。こうした中、病院・医療情報に関するQ&Aサイトの発達は、予防医療の定着にも一役買っていると言えるだろう。
病気かなと感じたり、病院に実際に行く前に掲示板での質疑応答や電話、動画での相談を受け付けるサイトがある。Ask doctorというQ&Aサイトはカナダ発だが日本展開もしている。
日本版では約2000名の医師がオンライン上で約1000万件の質問に対応。
なんと99%の回答率を誇っている。
米国のRingadocは電話相談、Breakthroughはオンライン動画相談サービスで、医療費が高い米国においては、実際に病院に行く前に症状を相談して本当に病院に行く必要があるのかを見極める需要は高いといえる。
口コミをフックにCGMサイトが勃興
実際に病院に行く際には、口コミをキラーコンテンツにしつつ、病院のオンライン予約までを手掛けるCGM(Consumer Generated Media)サイトが勃興している。
米国のZOCDOCは病院からの月額課金を主要な収益としており、月120万ユーザー、700万件の予約を誇っているが、それゆえに病院に対するポジティブな口コミが多数を占めており、逆に信憑性が低いと問題視される声も聞く。
医療系webサービスは病院側を向いたビジネスをすると収益は上がりやすいが、真にユーザーメリットがあるサービスになるかは多少の疑問が残る。
この点、日本のcalooなどは、サイトローンチ後順調にPVを積み重ね、広告収益のみで今のところはビジネスを展開している。口コミ数はまだまだだが、ZOCDOCと異なり病院を向いたビジネスではないからか、サイト上ではかなり辛辣な口コミも多く見かける。
残り73%
会員の方はここからログイン
バックナンバー