技術と感性から新しい価値を生み出すartience 成長に向けた事業変革

2024年1月1日、東洋インキSCホールディングスから社名を変更し、新たな一歩を踏み出したartience(アーティエンス)。先端技術で感性に響く価値を創りだし、世界の人々へ提供する。新しい事業づくりに向けては、社内にインキュベーションセンターを設け、社内外の交流を強化している。

 

髙島 悟(artience 代表取締役社長グループCEO)

コロナ禍でインキの需要が減少
事業の価値を再考するきっかけに

1896年の創業以来、顔料・樹脂・分散などのコア技術をもとに、社会のニーズに応じた製品を作り出してきたartience。印刷インキの製造を祖業として事業を展開してきたが、コロナ禍による急速なデジタル化の進展で印刷インキの需要が減少。コロナ禍直後に社長に就任した髙島悟氏は「大きな危機感とともに、将来に対し、どういう価値を提供すべきかを真剣に考える機会となりました」と話す。

創業129年の老舗企業が看板を付け替える意味は決して軽くない。社会が必要とする価値を将来にわたり創造し続けられる企業となるべく変革を起こしていく、その覚悟のもと、2024年1月、社内外から親しまれてきた「東洋インキ」の社名を「artience」に変更した。

artienceはartとscienceを組み合わせた造語。メーカーとしての技術力を強みとする同社ではこれまで、機能性や効率性といったサイエンスを重要視してきた。今、大きく時代が変わるなか、サイエンスに加え個の価値、個の想い、個の感性を大切にすることで新しい価値を生んでいく。社名変更と同時に新たに制定したBrand Promise(ブランドプロミス)では、「感性に響く価値を創り出し、心豊かな未来に挑む」と掲げている。

「サイエンスにアートを組み合わせることは、我々にとって1つの挑戦です。社名変更とあわせて、事業ポートフォリオを大きく変革していきます」

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