「CRAFT STORE」で、日本ブランドを世界ナンバー1に
ニューワールドは、日本各地に伝わる質の良い伝統工芸品や雑貨を、動画や写真、「モノがたり」によって紹介し、販売するオンラインショップ「CRAFT STORE」を運営。また、モノづくり企業のクラウドファンディングを支援するBtoB事業を展開している。創業の経緯や今後の展望を、代表の井手康博氏に聞いた。
ニューワールドが運営するオンラインショップ「CRAFT STORE」は、76ブランド、約700点の商品を掲載。取り扱っているのは、こだわりの食器や調理器具など、伝統的で高度な職人技術を活用し、かつ現代の生活で普段使いができる生活用品だ。最も多いユーザーは30~40代の女性で、結婚式での引き出物などの贈答需要も多いという。
ニューワールドのスタッフは、これらの工芸品の製作現場に出向き、徹底的に取材。商品の魅力や製作者の思いを写真や文章、動画を駆使してサイト上で伝えている。
「映像と買い物をつなげる」を
コンセプトに創業
ニューワールド代表の井手康博氏は、福岡県出身の31歳。祖父の代から事業を手掛けており、父は金物問屋を経営。幼いころから、経営者の仕事を間近に見て育った。
「父からは、人と同じことをやっとってはいけん、と言われて育ちました。高校生の時に中国の大連に行く機会がありましたが、人の多さに刺激を受け、中国語ができれば日本語の10倍以上の人とコミュニケーションがとれると思い、京都外国語大学に進学しました。ところが、大学2年生の時に父の会社が倒産してしまいました。家計に負担をかけたくないと思い、大学を中退し、単身で上海に行きました」
上海では、復旦大学で中国語を勉強しながら、ビジネスのアイデアを考えた。
「最初は、お茶のビジネスを個人事業で始めました。浙江省の義烏(イーウー)に、世界最大規模の商品市場があり、そこから輸入しました。お茶を扱うことにしたのは、中国の伝統的な価値が伝えられるものであることと、賞味期限が長いということが大きかったです」
輸入の通関の仕方もわからないところから手探りでビジネスを始めたが、2年後に福岡に戻り、2013年に「映像と買い物をつなげる」というコンセプトでニューワールドを創業した。
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