グローリー 通貨処理の枠を超え 決済に新たな信頼を創造する

1950年、国産初の硬貨計数機を開発して以来、通貨処理機のパイオニアとしてグローバルに事業を展開してきたグローリー。通貨処理で培ったコア技術を核に、キャッシュレス化・自動化へと変化する社会ニーズに合わせた新たな製品・サービスを生み出し続けることを目指している。

 

原田 明浩(グローリー 代表取締役社長)

キャッシュレス社会に向け
新しい製品を間断なく開発

グローリーは、紙幣や硬貨を見分け、数え、束ねる、通貨処理機のグローバルメーカーだ。お金という社会の基盤を扱う企業として、「『求める心とみんなの力』を集結し、セキュア(安心・確実)な社会の発展に貢献する」を企業理念に掲げる。通貨処理機のパイオニアとして、硬貨や紙幣を正確に見分ける認識・識別技術と、正確かつ高速に処理するメカトロ技術がコアテクノロジー。世界各国の金融機関やリテール業界の業務効率化・厳正化に貢献してきた。現在、海外売上比率は50%を超えており、世界100カ国以上へ事業を展開する。

「『求める心』で社会ニーズに不屈の精神で挑戦し、皆の力を集結することで不可能を可能にする。新しい製品を間断なく開発し続けて世の中に貢献していくというのが、当社のDNAです」と同社社長の原田明浩氏は説明する。

長く通貨処理機事業を主力としてきた同社だが、デジタル技術の普及などで世界の市場環境は急速に変化している。2028年へ向けた長期ビジョンでは「人と社会の『新たな信頼』を創造するリーディングカンパニーへ」を掲げ、国内・海外事業をあわせ、売上高5000億円規模(2023年度:3725億円)の会社への成長を目指す。

この長期ビジョンの実現へ向け、2023年までの中期経営計画では、コア事業と新領域事業のクロス成長を目指してきた。新たに作成した2026年までの新中計「GLORY 2026」では、トランスフォーメーションをコンセプトに大きな変革を進めていく。

「キャッシュレスが進むなか、現金を利用する機会がなくなることはないとしても減っていき、銀行の数も減少すると見ています。デジタルやAI技術を活用し、新たな領域として非キャッシュで事業を伸ばしていく。グローリーといえば通貨処理、という固定観念から自由になり、新たなグローリーを目指していくというのが、新中計の狙いです」。

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