時事テーマから斬る自治体経営 「ブランドメッセージ」の注意点

自治体がシティプロモーションの際につくることが多い、「ブランドメッセージ」。特定のターゲットに向けて、関係人口増加や移住などの効果を狙って出すキャッチフレーズのことだが、これにはどのようなパターンがあるのだろうか。また、どんな点に注意をして作成すれば、成果を上げる可能性が高いのだろうか。

地方自治体がシティプロモーションを展開する際、しばしばブランドメッセージを用意する。筆者は、ブランドメッセージを「自治体がメイン・ターゲットに伝えたいキャッチフレーズ」と端的に捉えている。キャッチフレーズとは、メイン・ターゲットの共感を呼び、注目度を高める言葉を意味する。

ブランドメッセージを活用し浸透させることにより、所期の政策目標を達成することが可能となる。なお、所期の政策目標が不明確なケースも多い。参考までに、表はシティプロモーションが掲げる政策目標の例示である。

表 シティプロモーションが掲げる政策目標(例示)

出典:筆者作成

有名なブランドメッセージでは、「母になるなら、流山市。」や、「住めば愉快だ 宇都宮」などがある。今回は、ブランドメッセージを分類した2パターンに加え、注意点に言及する。

「強み」を凝縮したメッセージ

自治体が持つ「強み」を凝縮し、言語化する形態のブランドメッセージがある。既存のシティプロモーションを確認すると、このパターンが多い。

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