元福岡市副市長の挑戦 博多座を、世界から人が集う演劇の聖地に

歌舞伎、ミュージカル、演劇などの幅広い演目を月替わりで上演する公設民営の劇場、博多座。年間40億円を売り上げ、地元経済にも貢献する存在だが、リーマンショックやコロナ禍により、厳しい経営が続いている。福岡市副市長から博多座社長に転身した貞刈厚仁氏に、同社の黒字化に向けた戦略を聞いた。

貞刈 厚仁(株式会社博多座 代表取締役社長)

公設民営による日本唯一の
演劇専用劇場・「博多座」

演劇専用劇場の博多座は、福岡市により下川端(東地区)市街地再開発事業の中核施設として建設され、1999年6月に開場した。「花道」「回り舞台」などの伝統的な舞台装置に加え、ミュージカルにも対応できる「オーケストラピット」を備え、九州各地はもとより西日本一帯から芝居ファンが詰めかける。

「運営を担う株式会社博多座は、福岡市や松竹、東宝等の興行界、地域主要企業の出資で設立されました。場所貸しではなく興行をする会社です。演目を買い付けて、舞台制作・音響照明業務を行い、役者やスタッフの交通費・滞在費を持ち、広告宣伝をしてチケットを販売します。仮に買付費が1億5000万円とするなら、コストが同じくらいかかる上、当たり・はずれに大きく左右されるところが興行の難しさです」と語るのは、元福岡市副市長で、博多座代表の貞刈厚仁氏だ。

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