産業用はかりの鎌長製衡 信頼と技術で「鎌長ブランド」の確立を

トラックをまるごとはかれるような重量級のはかりの製造を得意とする、創業140年を超えるはかりの老舗メーカー、鎌長製衡(かまちょうせいこう)。バブル期に新規事業への拡大に失敗し、1995年に倒産の危機に瀕したものの、正直な企業姿勢が共感を呼び、見事に再生。リサイクル分野でも培った技術を応用している。

鎌田 長明(鎌長製衡株式会社 代表取締役社長)

分銅からスタートし、
大型のはかりの製造へ

鎌長製衡は1880年に香川県高松市で創業。分銅の生産からスタートし、戦後はモータリゼーションに対応して、トラックごとはかれるトラックスケールなど、大型のはかりを手掛けてきた。

「一口にはかりと言っても、大きく分けて2種類あります。1つは、皆さんがすぐ想像される体重計のように、重さが分からないので計測するというものです。もう1つは、決まった分量をはかりだして袋詰めするはかりです。例えば、10㎏ずつ原料を袋詰めするパッカースケールも、はかりの一種です。また、工場で2種類の原料を1:1の割合で同時供給する定量供給装置もあります」と同社6代目社長の鎌田長明氏は語る。

はかりは、あらゆる産業で取引の基準となる重要な指標のため、国が計量法で厳密に仕様を定めている。高い信頼性が求められ、参入障壁も高い。また、重さ自体は世界共通でも、計量法は国ごとに独自ルールがあり、国産がほとんどだ。

左/トラックごと計量する大型の「トラックスケール」の製造現場
右/産業用はかりや、リサイクル処理機器の製造現場。製品はここから全国各地へ出荷される

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