道頓堀ナイトカルチャー創造協議会 伝統の繁華街を万博で盛り上げる

道頓堀商店会は大阪観光局、JTBなどと共創し、観光DX化を目指す「道頓堀ナイトカルチャー創造協議会」を立ち上げた。訪日外国人観光客に人気の古くからの繁華街から、新たな観光地のモデルづくりに取り組む。大阪・関西万博開催時にはともに大阪の観光を盛り上げる仕掛けづくりも考えているという。

聞き手:小宮 信彦(事業構想大学院大学 特任教授、 電通 ソリューション・デザイン局 2025事業推進グループ統括チーフ・ビジネス共創ディレクター)

 

左から、協議会メンバー 藤原浩三氏、谷内光拾氏、永尾俊一氏、三里和明氏

小宮 道頓堀といえば大阪でも人気の観光スポットです。どのような歴史を歩んできたのでしょうか。

永尾 豊臣秀吉の命を受けて、安井道頓(どうとん)が私財を使って南堀河の開削に着手し、甥の道ト(どうぼく)が工事を引き継いで1615年に運河が完成しました。その功績がたたえられ「道頓堀」と名付けられました。その後、芝居小屋を移転させたのをきっかけに歌舞伎、人形浄瑠璃などを演じる五座の櫓が立ち、娯楽の街としてにぎわうようになります。見物客をもてなす茶屋が周辺に軒を連ねたことで、現在に至る「食とライブエンターテイメントの街」として発展を遂げていったのです。

近年になって訪日外国人観光客が増えてからは、中国、韓国、タイなどアジアを中心に世界中の人たちが来訪してきました。巨大な看板が立ち並ぶエネルギッシュな街の魅力にひかれ、外国人が一度は行ってみたい観光地の人気ランキングで常に上位を占めています。

小宮 道頓堀ナイトカルチャー創造協議会の発足経緯は。

永尾 日本では夜遅くまでエンターテインメントを楽しむナイトカルチャーの文化がまだまだ根付いていません。せっかくこれだけ多くの人が世界中から集まってくるのだから、2025年大阪・関西万博も見据え、健全に楽しく夜まで楽しめる街をつくっていこうと大阪観光局とJTB、道頓堀商店会が中心となり2019年11月に協議会がスタートしました。

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