群馬銀行 従来の銀行の枠を超え、収益源の多様化を目指す

投資を目的とした子会社の設立やベンチャー企業との提携、次世代産業創出・育成を目的としたコンソーシアムへの参加など、近年、新事業領域を積極的に拡大させている群馬銀行。「収益源の多様化を進める」と語る深井彰彦頭取に、目指すビジネスモデルや今後の展望について尋ねた。

深井 彰彦(株式会社群馬銀行 代表取締役頭取)

コンサルティングを柱に
収益源の多様化を目指す

1932年に誕生した群馬大同銀行をルーツに持ち、創業から89年を迎える群馬銀行。同行が今、新事業領域を積極的に拡大させている。2020年12月には、地域企業への投資を目的にした子会社のぐんま地域共創パートナーズを設立。2021年4月には、同社の代表取締役としてコンサルティング会社の経営共創基盤から鏡山英男氏を迎えた。

2021年3月、鏡山英男氏のぐんま地域共創パートナーズ代表就任時の会見

またこの3月、顧客企業の人材に関する課題解決に向け、人材サービスを手掛けるマイナビ、パーソルイノベーションが運営する地方特化型副業マッチングプラットフォーム「Loino」と提携。

4月には、社会貢献型グルメアプリを展開するテーブルクロス、5月には、株式投資型クラウドファンディングサービスを提供するイークラウドとの提携も発表された。テーブルクロスとの提携では、群馬銀行の顧客である飲食店・観光業者に対し、コンサルティング、マーケティング、プロモーションのノウハウを提供。イークラウドとの提携は、地元のベンチャー企業の資金調達を支援する目的がある。

これらの積極的な動きには、どのような意図があるのだろうか。深井彰彦頭取は「銀行の伝統的なビジネスだけに収益を求めるのではなく、収益源の多様化を進めていく必要があります」と語る。

「当行は、戦後すぐに県外に支店を開設するなど、群馬県の地の利を活かし、営業エリアの拡大を営業戦略の軸としてきました。これまで銀行は、主に預金や融資を増やすことで成長してきましたが、銀行を取り巻く環境が大きく変わり、このような銀行の伝統的なビジネスだけでは成長が難しくなってきています。そこで、2019年に開始し、今年最終年度を迎えている中期経営計画では、事業の柱として、お客様のコンサルティングにこれまで以上に力を入れています」

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