2020年9月号
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永続する企業 トップのビジョン

「健康」を切り口に市場を拡大、成長のエンジンはイノベーション

山口 聡(カゴメ 代表取締役社長)

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1899年の創業から121年目を迎えるカゴメ。同社では“「トマトの会社」から、「野菜の会社」に”を掲げ、次の成長ステージへと歩を進める。今年1月に新社長に就任した山口聡氏は、同社初の技術系出身。持続的成長にはイノベーションが必須と語る。

120年の積み重ねが“ブランド”に

カゴメの企業理念は〈感謝〉〈自然〉〈開かれた企業〉。21世紀を迎えるにあたり、当時の経営トップが集まって長い時間をかけて話し合い、2000年に制定されたという。

今年1月に社長に就任した山口聡氏は「企業理念は、時代が変わっても変えてはいけない“経営の心”というかたちで示されています。社長に就任し、読み直してみて改めて、カゴメの企業としてのあり方、企業活動の方向性をよく示していると感じています」と話す。

山口 聡(カゴメ 代表取締役社長)

それぞれの言葉には解釈文がついており、“感謝:自然の恵みと多くの人々との出会いに感謝し、自然生態系と人間性を尊重する”、“自然:自然の恵みを活かして、時代に先がけた深みのある価値を創造し、お客様の健康に貢献する”、“開かれた企業:おたがいの個性・能力を認め合い、公正・透明な企業活動につとめ、開かれた企業を目指す”と示されている。

自社の強みについて、山口氏は「私が考える一番の強みは、〈カゴメ〉というブランド。それは、トマトに始まり、野菜や果物など、自然の恵みを活かした商品、事業展開を120年以上続けてきた、積み重ねの結果だと思っています」と語る。

同社は、日本で消費される緑黄色野菜の17.7%を供給しているほか、主力商品の〈トマトケチャップ〉、〈野菜果実ミックスジュース〉の国内シェアはナンバーワン。イノベーション本部では、約7500種ものトマト種子をはじめとする遺伝資源を保管し、遺伝子組換え技術を用いず加工用・生鮮用トマトの品種開発に取り組む。また、2001年からは“開かれた企業”として“ファン株主10万人構想”に向けた取り組みを開始し、現在、個人株主数は19.2万人に上る。積み重ねてきたブランド力、信頼は、こうした数字にも表れているといえるだろう。

国産トマトのみを使用した同社のプレミアム製品である〈カゴメトマトジュースPREMIUM〉。使用するトマトは作付け前に農家と全量買い入れの契約を結ぶ

“畑は第一の工場”という哲学

“種子から食卓まで”、ワンストップのものづくりもカゴメの強みだ。種子から土づくり、栽培、収穫、加工、最終商品に至るまで一貫して自社がかかわり、食卓まで届ける。

「“トマトのことなら何でもカゴメに”という、食品メーカーとしては世界的にもユニークな〈垂直統合型ビジネス〉が、カゴメのもうひとつの強みであると考えています」

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