航空機産業のクラスター形成へ シニア起業家の産業振興

飯田市周辺に航空産業クラスターを形成すべく、20年以上にわたって活動していた萩本範文氏は、企業役員を引退後、地域の製造業の新事業創出を支援すべくベンチャー企業を設立した。同地域は信州大学のサテライト校舎を誘致し、クラスターの核となる施設も2019年に開設にこぎつけた。

萩本 範文(AMシステムズ  代表取締役CEO)

多摩川精機の副会長を務めていた萩本範文氏は、2017年12月、飯田市でAMシステムズを創業した。萩本氏が50年にわたり勤務していた多摩川精機は、本社のある飯田市を中心に事業を展開してきた。同社を引退することになり、その後の活動を考えたとき、「元の会社とのしがらみを切って、地場産業の振興に貢献する企業をつくろうと、シニア起業家としてAMシステムズを起業しました」と萩本氏はいう。

社名のAMは「アドバンスド・モビリティ」の頭文字で、次世代の移動手段関連の開発事業などを手掛けている。萩本氏は多摩川精機時代には、防衛機器から民間航空機向けへと、事業拡大をけん引した。2006年には、地域の中小企業を集め「飯田航空宇宙プロジェクト」の設立を呼びかけ、共同受注組織であるエアロスペース飯田の設立支援もした。AMシステムズも、航空機産業を中心に、地域企業に新規ビジネスを後押しする活動をしている。

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