2020年7月号
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ICT活用首長円卓会議

DXで首都機能バックアップを担う ICT活用首長円卓会議

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気候変動適応計画とスーパーシティ構想を掲げる那須塩原市では、農業・観光業の強化や、安全で住みやすいまちづくりのビジョンを描いている。今年3月31日、那須塩原市役所にて行われた市長の公開インタビューと、NTT東日本栃木支店長を交えて行われた公開ディスカッションをレポート。

自治体こそ気候変動への適応を

那須塩原市は栃木県北部に位置する人口約11万人のまちだ。新幹線で首都圏から約70分の好立地であるほか、那須火山帯に属した湯量豊富な温泉や、箒川沿いの塩原渓谷や沼ッ原湿原を代表とした自然豊かな観光名所をそろえ、生乳の産出額が本州第1位(全国第4位)と酪農のまちでもある。

前半のインタビューは司会の事業構想大学院大学 織田竜輔から那須塩原市 渡辺美知太郎市長へ、那須塩原市が現在取り組んでいる気候変動に対する適応計画の内容についての質問から始まった。

近年、気温の上昇、大雨の頻度の増加、それに伴う農作物の品質低下や熱中症リスクの増加など、気候変動によると思われる影響が全国各地で生じており、その影響が那須塩原市にも現れている。

国内では、2018年に気候変動適応の法的位置づけを明確にする「気候変動適応法」が施行されたが、気候変動の影響は地域特性によって大きく異なる。そのため、地方公共団体が主体となって地域の実情に応じた施策を計画的に推進することが重要となることから、那須塩原市では2020年3月に「那須塩原市気候変動適応計画」を策定し、同年4月には庁内横断的な組織として「那須塩原市気候変動適応センター」を設置した。

那須塩原市 気候変動適応に対する重点取り組み分野一覧

出典 那須塩原市(中央環境審議会「日本における気候変動による影響に関する評価報告書」を元に一部改変)

 

「近年では地震、台風、豪雨など、全国的に気候変動への未知のリスクが大きくなっていますが、自治体としてはこれまで気候変動に対して受け身であったことも事実で、今後は現状を正確に捉えて、気候変動に適応することが大事だと考えています」と語る渡辺市長。

渡辺 美知太郎 那須塩原市長

実際に、気候変動で那須塩原市が影響を受けるのは、市の基幹産業である観光と農業であるという。例えば、温暖化によって農作物の生育不良や品質低下などが考えられ、それに対する適応策として、宇都宮大学との連携による、温度上昇に対応できる新たな品種の導入などが挙げられるという。

また、観光分野では、那須地域は一般的に避暑地のイメージがあるが、今後は温暖化が進むことによって避暑地ではなくなることも考えられ、新たな観光イメージを打ち出していく必要が生じるだろうという。

「さらにこの計画の背景として、東京一極集中リスクの分散もあると考えています。1990年当時、衆参両院で『国会移転決議』が採択されたあとに、那須地区はその移転候補地にあがった場所です。当時から東京一極集中のリスクを分散することは国の大きなテーマでしたが、いまは豪雨や台風、首都直下型地震などの天災に加えて、新型コロナウイルスによる感染症の対策も大きな課題になっています。当時の構想のままとはいかないまでも、現代版の首都機能移転というものを考える場合に、本市はこうしたさまざまなリスクに対して、前向きに取り組むまちづくりをしておりますので、当時よりもさらに有効な候補地になると考えています」

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