2019年11月号
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ヘルスケアの新産業

千葉大発ベンチャーの挑戦 安価な遺伝子検査でがんリスクを知る

曽根原 弘樹(ゲノムクリニック 代表取締役)

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千葉大学の医師を中心に、遺伝子検査サービス企業として設立されたゲノムクリニック。次世代シーケンサーを用いて、乳がん・卵巣がんのリスクを調べるサービスを4月に開始した。がんになりやすい遺伝子変異の有無を知ることで、より早期の治療開始が可能にする。

曽根原 弘樹(ゲノムクリニック 代表取締役 共同経営責任者(医療・テクノロジー管掌)、医師)

ヒトゲノムの研究が進み、過去10年には、DNAの配列を短時間で大量に読むことができる機械「次世代シーケンサー」が普及した。遺伝子検査を使って、個人が持つ将来のリスクを、いくつかの病気においてはかなり正確に予測できるようになっている。

このような遺伝子検査を、安価に提供することを目指して設立されたのが、ゲノムクリニック(千葉市)だ。千葉大学の研究を基に2018年に事業を始め、2019年4月から、柏の葉キャンパスに開設したゲノムセンターで、乳がん・卵巣がんの遺伝子リスク判定サービス「BRCA Seq(ブラカ・シーク)」の提供を開始した。

柏の葉キャンパスの31VENTURES KOILに開設した拠点で、カウンセリングや遺伝子解析などを行う

リスクを知り対策につなげる

乳がんや卵巣がんの5~10%は遺伝的な要因が関与しているとみられている。中でも、BRCA遺伝子にある種の変異を持つ人は高リスクでがんを発症する。米国人女優のアンジェリーナ・ジョリー氏は2013年、BRCAのハイリスクな変異を持つこと、予防的な乳房切除手術を受けたことを明らかにした。このニュースは全世界で報道され、日本でも家族性の乳がん・卵巣がんに関する認知が一挙に広まった。

がんにかかりやすい遺伝子変異を持つことを知っていれば、検査を頻繁に受けるなどの対策で早期発見・治療が可能になる。日本でも、がんをすでに発症している、家族歴があるなどの条件を満たせば、病院で遺伝子検査を受けることも可能だ。

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