2018年12月号
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地域特集 愛知県

中部圏をイノベーターの集積地に 目標は「10年間で1000人」

小川 正樹(一般社団法人 中部経済連合会 専務理事)

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自動運転の進展や電気自動車化などにより、中部圏の自動車産業関連は、中長期的に数兆円規模の下振れリスクがある。しかし、それにもかかわらず、イノベーションを創出する基盤が弱い――。その隘路を突破するために、新たな施策が始まっている。

小川 正樹(一般社団法人 中部経済連合会 専務理事)

2018年3月、中部経済連合会(中経連)は「中部圏のイノベーション活性化に向けて」と題した報告書を発表した。そこでは、中部圏におけるイノベーションの促進に向けて、6つの課題を挙げている。

  1. 1 危機感が薄い
  2. 2 気づき・共創のための「交流・対流の機能」が不足
  3. 3 IT関連事業者やベンチャー企業の集積が薄い
  4. 4 新規事業開発のプロセスを実際にやってみる場、小さく失敗できる場が不足
  5. 5 新規事業開発や新しいタイプのIT(ビッグデータ解析やAIの活用等)に長けた人材が不足しており、企業や地域での人材育成機能も弱い
  6. 6 支援機関相互の連携が不足しており、仕組み全体としての推進力が弱い

自動車産業に市場縮小のリスク

中部圏は自動車産業をはじめとした製造業に強みを持ち、日本経済が停滞する中でも、比較的良い景気を維持してきた。そうした中で、将来への危機感を前面に出した報告書を発表した背景について、中経連の専務理事、小川正樹氏は次のように語る。

「中部5県のGDP74兆円(2014年)のうち、約5分の1が自動車産業関連です。しかし、自動車産業は100年に1度の変革期にあり、シェアリングエコノミーや自動運転の進展、電気自動車化による構成部品の転換などの影響で、中長期的には数兆円規模の下振れリスクがあります。今後、『ものづくり』に加えて、『ことづくり』や『サービス化』などのイノベーションにも本気で取り組まなければ、世界から取り残される恐れがあります」

冒頭に挙げた6つの課題が象徴するように、中部圏はイノベーションを生み出す基盤に弱みがある。そうした課題を克服するために、中経連が2018年5月からスタートしたのが「中部圏イノベーション促進プログラム」だ。

情報提供プログラム『フューチャーコンパス』では、世界で活躍する各界のプロを招いて講演会を継続的に開催。「正しい危機感、新しい時代への期待感」などを醸成する場となっている

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