2018年10月号
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ローカルベンチャーの東京進出

銀座の路面に焼き芋店 富山発ローカルベンチャーの狙い

月刊事業構想 編集部

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富山の第一レンタルが、博報堂クリエイティブ・ヴォックスと共に開店した、おいしい焼き芋のみを売る路面の小売店「銀座つぼやきいも」。東京進出の足掛かりとして、将来の会社を支える人づくりを目指す。

釈永一男 第一レンタル社長(左)、太田麻衣子 博報堂クリエイティブ・ヴォックス社長

東京・銀座は、国内外から人が集まり、朝から夜まで人の途絶えることのない繁華街だ。日本一地価の高い商業地でもある。デパート、国内外の一流ブランドの路面店、そして「夜の繁華街」を形成する高級クラブで埋まるこの街の一角に、富山県南砺市に本社を置く第一レンタルが、博報堂クリエイティブ・ヴォックスと共創し、2018年6月に新しい焼き芋屋「銀座つぼやきいも」を開店した。

銀座の路面で焼き芋屋を開く

銀座つぼやきいもは、銀座7丁目、並木通りから1本入った通りに面した店だ。高さ1メートルほどの「つぼ」で焼いたサツマイモのみを販売している。焼き芋は、温かいものと冷たいものの2種類で、「まるごと」(756円)、「はんぶん」(378円)、「ちいさいの」(270円)の3種類から選べる。テイクアウトが主だが、イートインスペースもある。

第一レンタルは、建設仮設機材のレンタル会社として、1983年に設立された。その後、レンタル品目を下水道関連機材やイベント用品、オフィス用品や医療機器に拡大している。また、博報堂クリエイティブ・ヴォックスは、広告制作を手掛けるクリエイティブ・エージェンシー。社長の太田麻衣子氏が富山出身で、第一レンタル社長の釈永一男氏と面識があったことから、焼き芋事業に参画することになった。このため、同店の企画・コンセプトワークから、ロゴや店舗のデザインに至るまで、博報堂クリエイティブ・ヴォックスが担当している。

なぜ、機材レンタルの企業が焼き芋屋を銀座に開店することになったのか。その動機を釈永氏は、「50年前に銀座・中央通りで見かけた焼き芋屋を再現したいと、かねてから考えていました」と説明した。屋台の焼き芋屋だったが、憩いの場にもなっていたという。

銀座では昔から焼き芋が売られてきた。銀座出身の国文学者である池田弥三郎のエッセイによると、大正後期には銀座5丁目のあたりに焼き芋屋があった。夏は氷屋で、10月ぐらいからはつぼで焼いた「つぼやき芋」を販売していたという。

しかし路面店での販売は、第2次大戦後はなくなり、屋台の石焼き芋に取って代わられた。これには、店舗の賃料が高い銀座という土地柄、単価の安い焼き芋で事業を成立させるのが難しい、という事情がある。

銀座つぼやきいもは、久しぶりに焼き芋の店舗での販売を復活させたことになる。とはいえ、まだ知名度は低い。釈永氏は、「第一レンタルの東京進出の1歩であり、将来のビジネスを考えたり、社員の研修に使ったり、ということも考えています。東京オリンピックが開催される2020年までに採算が取れるようになれば」と話した。

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