CVC成功の鍵は「人材と案件」 シリコンバレー著名VCの視点

日本の大企業でCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)の設立が相次いでいる。CVC運営を成功させるには、どんな取り組みが必要なのか。ベンチャー投資に精通し、CVCの運営も手がけるシリコンバレー発VC、Fenoxのアニス・ウッザマンCEOに聞いた。

アニス・ウッザマン(Fenox Venture Capital創業者CEO)

ベンチャー企業とのオープンイノベーションを進めるために、CVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を設置する大企業が増えている。

CVCとは、事業会社がファンドを組成してベンチャーに投資し、さらに自社の経営資源を活かしてベンチャーを育成することで、最先端テクノロジーの導入や新事業の創出、クロスセルによる収益性向上などのシナジー創出を目指すものだ。

日本のCVCブームは2000年台初頭に続き2度目。前回はNECや富士通など電機メーカー中心だったのに対し、約5年前から始まった第2次ブームでは、ITや製造業のほか広告放送業、医療ヘルスケア、不動産、交通、流通小売業など幅広い業種においてCVCが設立されている。

ただ、CVCを通したオープンイノベーションに成功している大企業は現状ではごく少数だ。

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