スタートアップシティ福岡市 出る杭の才能を生かし世界を変える

国家戦略特区「グローバル創業・雇用創出特区」を活用し、日本のスタートアップ創出を牽引する福岡市。起業家の視点に立った支援施策が、世界に通用する新しい価値を次々と生み出す原動力となっている。

自治体の相談窓口の常識を覆したスタートアップカフェでは活発な交流が行われている

自治体の創業支援の窓口に対して、どのようなイメージを持っているだろうか。多くの自治体の窓口は内容が他人に聞かれない配慮のため、仕切りで隔てられた閉鎖的な環境となっており、起業を志す人にとっては敷居が高い場所となっている。

しかし、スタートアップカフェと名付けられた福岡市の相談窓口は、相談員が歩いて、気軽に話をするようになっている。福岡市においてこの施設は、相談窓口以外にも、多種多様な人たちが集い、新しい価値を生みだすプラットフォームとしての機能を有する創業支援のシンボル・拠点であり、福岡市の強さ、徹底的に起業家の視点に立ち創業を支援しようとする姿勢を象徴している。福岡市がいわゆる相談窓口をカフェスタイルにリニューアルしてから、相談件数が約7倍に増え、2014年10月から約2年半で起業数は100社を超えるなど、起業を志す人にとって福岡市での起業が魅力的なものとなっている。

的野 浩一 福岡市 国家戦略特区(グローバルスタートアップ)担当課長

福岡市が若者の起業を
本気で支援する理由

福岡市国家戦略特区(グローバルスタートアップ)担当課長の的野浩一氏によると、「もともと九州における商業の中心として、経済活動もうまくいっているから、スタートアップの取組の成果が出ているのではないかと言われることもありますが、決してそうではありません」という。

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