2016年10月号
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地方創生の検証と対策

新幹線通勤補助、フリーランサー誘致 「移住定住」の最前線

田村 正幸(湯沢町長)

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移住定住は、単純な補助金やPRでは成果に結びつかない。地域のポテンシャルを見つめ、いかに周辺地域と差別化するかが重要だ。2つの地域の創意工夫を取り上げる。

 

新潟県湯沢町

全国でも珍しい、新幹線通勤補助制度

新潟県湯沢町は、新幹線駅という資源を活かし、大胆な通勤補助制度を創設

ウィンタースポーツのメッカである湯沢町。本年にはアルペンスキーW杯を誘致

ウィンタースポーツのメッカであり、川端康成の名著『雪国』の舞台にもなった新潟県・湯沢町。同町は8月、上越新幹線を利用して通勤する人に対して、新幹線通勤定期券購入費を毎月最大5万円、10年間補助するという補助制度をスタートした。

湯沢町は観光産業が基盤だが、ピークの1992年に1000万人を超えた観光客数は、現在では433万人に減少している。同時に、町の雇用の受け皿も減り、進学や就職で若者が首都圏などに流出したまま戻らないという課題も浮上している。

「湯沢町の地方創生においては、交流人口の拡大と合わせて、次代の担い手となる若者を中心に、定住人口を増やすことが必要です。では、何を移住定住促進に活用するか。豊かな自然や温かい人情という資源は、日本全国色々な地域にあり、差別化ができません。湯沢町にしかない強みを考えたとき、それは新幹線という高速鉄道体系でした」と話すのは、湯沢町長の田村正幸氏だ。

田村正幸 湯沢町長

越後湯沢駅から東京駅まで、上越新幹線で最短1時間15分。通勤時間は問題にならなくても、定期券代として月15万円が発生する。新幹線通勤定期券購入費を補助して、子育て世帯や若者の移住を加速させることを考えた。

「もちろん、湯沢に住み湯沢で勤めてもらうことが一番望ましいですが、現実的には難しい。まず、東京や高崎に通勤しながら湯沢に住んでもらい、地域に愛着と誇りを持つ若者を増やし、子育てをしてもらうことで、良いサイクルが生まれると考えています」

メインターゲットを35歳前後のIターン夫婦、サブターゲットを24歳前後のUターン者に定め、補助制度を設計した。

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