2016年8月号
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地域×デザイン まちを編みなおすプロジェクト

廃材再生でまちにコミュニティを育む「クリエイティブリユース」

大月ヒロ子(イデア 代表取締役)

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工場や店舗から出る廃材を、アートやプロダクトとして生まれ変わらせる「クリエイティブリユース」。その日本初の拠点が、岡山県倉敷市の「IDEA R LAB」だ。ものづくりを通して、住民のコミュニティを醸成し、移住者を呼び込むことに成功している。
文・矢島進二 日本デザイン振興会

 

大月さんの実家をリノベーションして生まれたIDEA R LAB

廃材を使ったさまざまなワークショップが実施されている

現在、日本の各地で、その土地ならではの資源や価値に「デザイン」の力を掛け合わせることで、地域に新しい息吹を吹きこむ挑戦が行われている。デザインはものづくりだけではなく、課題を発見し、仕組みを再設計し、ひと・もの・ことを繋げることにとても有効だ。本連載では、地域×デザインの先進的な事例を、プロジェクトのキーパーソンへの取材を通して紹介していく。

クリエイティブリユースとは

山陽新幹線の新倉敷駅が最寄駅である玉島地区は、江戸時代に干拓によって築かれ、古くは港町として、明治以降は商業エリアとして栄えた場所だ。当時を偲ばせる蔵や、造り酒屋、味噌醤油屋、商家などのレトロな日本の町並みが多数残り、昭和30年代の東京下町を舞台にした映画「ALWAYS 三丁目の夕日」のロケにも使われた。

この地で生まれ育ち、全国各地の美術館や博物館などで展覧会の監修や教育プログラムの開発などで活躍している大月ヒロ子さんが、2013年から玉島で意欲的に取り組んでいるのが「クリエイティブリユース」の活動だ。

クリエイティブリユースとは、工場や店舗から必然的に出てしまう廃材・端材を、そのままゴミとして廃棄をするのではなく、人間の創造性をもって新しいかたちで活用するという考え方である。廃ガラスを使って小物入れやペンダントを作ったり、糸や布のほか電気コードや鳥の羽でタペストリーを織ったり。様々な切り口で、住民参加のワークショップを開催している。

環境教育などで廃材を活用することはよくあるが、クリエイティブリユースは、コミュニティや地域づくりに廃材を使う、全国的に例を見ない取り組みだ。「クリエイティブリユースは、リサイクルと違って、創造的な魅力があります。廃材を循環させ、人から人の手に渡れば新しいコミュニケーションが生まれます。

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