2016年6月号
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プロジェクトニッポン 群馬県

「キャラクターこけし」が大ヒット グローバル展開する伝統工芸

岡本 有司(卯三郎こけし 二代目)、岡本 義弘(卯三郎こけし 三代目)

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「キャラクターこけし」が国内外で大ヒット中の卯三郎こけし。初代から受け継いだ技術と革新の精神を発揮して、新市場を切り拓き、海外にも広く販路を拡大している。

卯三郎こけしの製造する「キャラクターこけし」

誰もが知る映画やアニメなどの人気キャラクターを「こけし」化にした、キャラクターこけしが国内外で人気を集めている。キャラクターの表情や姿を丸っこくデフォルメした木製人形玩具は、群馬県榛東村の卯三郎こけしが考案し、世に送り出したものだ。

「創作こけし」の故郷、群馬

日本の伝統玩具であるこけしは、大きく2種類に分類される。ひとつは「伝統こけし」で、江戸時代末期に東北の温泉地で土産物として生まれ、宮城県鳴子町などが有名だ。もうひとつは戦後発展した、新しい工法やデザインを取り入れた「創作こけし」や「近代こけし」と呼ばれるもの。この創作こけしで、群馬県は全国の約7割の生産量を占める。中でも卯三郎こけしは最大の工房である。

卯三郎こけしの創業者、岡本卯三郎氏がこけしづくりを始めたのは1950年のこと。伊香保温泉郷に程近い榛東村で生まれた卯三郎氏は、もともと吾妻鉱山の鉱石から鋳物をつくる商売をしていた。中でも、鎌倉の大仏や高崎観音など、全国の観光名所を再現したミニチュアの販売が好調で、「ミニチュアの中に人形を入れたら喜ばれるのでは」という何気ないアイデアからこけしづくりを始めたという。

観光地土産のバラエティが少なかった時代、こけしは飛ぶように売れた。1955年、卯三郎こけしを設立してこけし事業に集中。同時期に群馬県では木工玩具職人らが次々とこけしづくりに参入し、1957年には群馬県こけし協同組合が設立され、最盛期には組合員は約130社に達した。

卯三郎こけしの商品群。「創作こけし」や「キャラクターこけし」など大小数百種類を生産しており、芸術性の高い作品も多い

初代卯三郎が切り拓いた道

各社が技術を研鑽し、群馬県のこけし産業は「創作こけし」として独自の進化を続けていく。卯三郎氏の長男で、現在社長を務める岡本有司氏(二代目卯三郎)は、「父はとてもアイデアマンで、こけしづくりに新しい工法や概念を次々と取り入れました」と話す。

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