投資委員会の実態

「投資委員会」─ベンチャーキャピタルが企業に、あるいは社内の新規事業に、投資を行うかどうかを決定する場である。経営者の人間性、ビジネスモデル、事業計画書の内容―それまでの積み重ねの「合否」を問われる場とも言えよう。そんな投資委員会の実態を対談からお届けする。
Text by 梅木雄平(The Startup代表取締役)

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ベンチャーキャピタルから投資を受ける際に、ファンドによっては投資委員会というイベントは避けられない。投資担当者個人で投資決定できる裁量を持つファンドもあるが、組織として投資決定をするファンドもある。そんな投資委員会の実態はいかなるものなのか。サイバーエージェント・ベンチャーズ シニア・ヴァイス・プレジデント林口哲也氏と投資先である高級旅館予約サイトreluxを運営するLoco Partners代表取締役篠塚孝哉氏に話を聞いた。

事業ではなく起業家へ惚れ込み、投資実行

林口 実はreluxという事業ありきで投資したわけではありません。篠塚さんとは元々面識がありました。接していく中で非常に優秀な方だと感じていたので、いつか仕事をご一緒したいと思っていました。

篠塚 当社は2011年9月に創業しており、その直後から定期的にお会いするようになりました。当時はノーアイディアで起業して、前職のリクルートでじゃらんに従事していた頃から旅行と地域活性化領域で何かやりたいというのはありました。コンサル事業、セミナー事業、広告代理事業を手掛け、売上はあったので特に資金調達が必要とは考えていませんでした。

林口 創業直後から2〜3ヶ月に一度はミーティングを重ね、2012年夏頃から旅館の予約や宿泊体験という領域で何かできないかという話が具体化し、情報交換から議論へと進展していきました。

篠塚 VCの方々は様々なスタートアップと日頃から接していて、未来はこうなるんじゃないかとか、刺激のある情報交換ができる。そうした刺激を受けるために当初は林口さんと定期的にお会いしていました。話をしていくうちに、事業を立ち上げるためにお金が必要だということも認識していきました。年齢も同じで、非常にいいパートナーだと思いましたね。

林口 reluxの構想を詰めていき、社内で投資委員会に案件を持っていったのが2012年10月初旬。私は篠塚さんやLoco Partnersのチームと一緒に仕事がしたかったので、「絶対に投資委員会を通すんだ!」という気概で臨みました。よく投資に際しては事業か人かという話もありますが、私の場合は人重視。何をやるかは事業環境に応じて変化させることができますが、誰とやるかは変えられません。

篠塚 林口さんといえばロジカルに物事を考え、クールな印象があるのですが、実はエモーショナルな側面もあったりしますよね。

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