175カ国に広がる家族写真・動画アプリ 課題に隠れたヒットのヒント
国産SNSの草分け的存在であるMIXIは、2015年に新たなサービス形態である「家族アルバム みてね」をリリースした。10周年を迎える現在は世界175カ国で約2500万人が利用するアプリへと成長している。子育て領域の新ビジネスが成功した要因について、統括を担う同社の佐藤僚氏に聞いた。

佐藤 僚(株式会社MIXI みてね事業本部 本部長)
スマホ普及により生まれた課題
MIXIが開発・提供するアプリ「家族アルバム みてね」(以下「みてね」)は、子育てに特化した写真・動画共有サービスだ。アプリを開き、スマホのカメラロールから子どもの写真や動画を選択すると、自動で月別のアルバムに整理される。さらに、祖父母や親戚をアルバムに招待しておくと、アップロードの際に通知が送られ、自動で共有されるという仕組みだ。
リリースは2015年。「みてね」開発のきっかけとなったのは、スマホの普及に伴い、新たな課題やニーズが生まれたことだと佐藤氏は振り返る。
「2014年に国内での普及率が50%を超えたスマホは身近なものになりました。それにより子育てで明らかに変わったのは写真や動画の撮影枚数が膨大になったことです。そこで新たに生まれた課題は、撮りすぎて整理できずに容量がオーバーすることや、祖父母や親戚から子どもの写真を送ってほしいと要望されても子育てをしている親は忙しくて対応できないことでした」
そこに顧客ニーズを見出した同社は、写真・動画共有サービスを構想する。当時、写真を送れるコミュニケーションアプリは既にあり、同時期にクラウド写真サービスの展開もはじまっていたが、子育ての家族観共有を目的に使ってもしっくりこなかったという。
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