時事テーマから斬る自治体経営 「副業」(複業)の現状
コロナ禍によりリモートワークや二拠点生活が世間に浸透しつつあるが、近年、地方自治体では職員の副業を認めたり、地元企業と副業人材のマッチングをサポートしたり、民間企業に勤める人を副業人材として採用するところが出てきた。自治体が副業について検討する際は、何に注意すべきなのだろうか。
近年、「副業」(複業)がキーワードになりつつある。図表1は、過去10年間における副業に関する記事の推移である。右肩上がりで拡大し、現在は高止まりの状態である。
「地方自治体と副業」について検討する時、3つの視点がある。それは、①自治体職員が兼業(副業)するケース(「職員の兼業」)、②自治体の政策として地元企業等に副業人材をマッチングするケース(「副業のマッチング」)、③自治体に民間等の人材が副業として関わるケース(「外部人材」)で、図表2はこの3類型の事例である。
図表2 地方自治体の「副業」に関する3つの視点

出典:筆者作成
この記事では、これらの3つの副業に関し、情報提供の意味を込めて紹介する。なお「副業」という表記以外にも「複業」や「福業」などがあるが、今回は「副業」に統一して進める。
職員の兼業(副業)
自治体職員の兼業(副業)は禁止されているわけではない。確かに、営利目的で報酬をもらって副業することは原則禁止されている。「原則」が入っているように、任命権者が許可すれば実施できる。根拠規定は地方公務員法第38条にある。
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